2011年12月31日

輝け!nbm Awards 2011<アニメ編>

ブログに載せたアニメ関係の記事は少なかったと思いますが、今年も各クール30本弱、合計で100本は観ています。
聖地巡礼というか、舞台探訪の真似事もしていて、写真をUPしようしようと思いつつ、なかなかできずにおりまして。たまたま近場なので、『うさぎドロップ』『persona4 the ANIMATION』くらいなのですが、そのうち上げます。
年内に年末恒例のnbm Awardsをひとつでも片付けようということで、<アニメ編>をお送りしたいと思います。
以下、敬称略でまいります。リンク先がリンク切れしていることもあるかと思いますが、ご容赦ください。

<OP・ED賞>
『GOSICK』OP→YouTube
ミュシャの絵の世界のような美麗なOPでした。作品は小粒ながら、さすがは桜庭一樹原作というか、しっかりとしたストーリーのミステリー。そして、作品中も作画が綺麗でした。主人公ヴィクトリカ(CV:悠木碧)のキャラもかわいかった。
『花咲くいろは』OP→YouTube
クオリティの高さったらないOP。”P.A.WORKS 10周年記念アニメーション作品”ということで、P.A.WORKSの本気を見せ付けたような。ただ、作品自体の内容は、お昼のドラマのようだったけど。それでも、女の子同士の友情モノが大好きな私には楽しめた作品だった。
『電波女と青春男』OP→YouTube
エリオをかまってちゃんの曲「Os-宇宙人」が秀逸だったこともあって、印象的。やはりシュヴァンクマイエルを意識して作られたものなのでしょうか。作品自体は、ブリキの描くキャラクターがとてもかわいかった。
『うたの☆プリンスさまっ♪』ED
ED「マジLOVE1000%」が秀逸だったんだけど、残念ながら、適当な動画が見当たらず。作中のアイドル・グループST☆RISHの面々(CV:寺島拓篤、鈴村健一、谷山紀章、宮野真守、諏訪部順一、下野紘)が全員で歌うというのは豪華だった。他にも、ジャニーさん風の若本規夫や、女装キャラの中村悠一などが好演し、意外と楽しめた作品。

<音楽賞>
『日常』
みおちゃん(CV:相沢舞)が、親友ゆっこ(CV:本多真梨子)のことを歌った「ゆっこはほんとにバカだなあ」が、どういうわけがジーンときてしまい……(笑)いや、ギャグ作品なんですけどねぇ。ヒャダインのOPはムービーとともに「ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C」「ヒャダインのじょーじょーゆーじょー」も2曲とも良かったし、同じくヒャダイン作で佐咲紗花が歌った第1クールED「Zzz」もかわいくて良かったし、毎回のEDに使われた合唱曲も「気球にのってどこまでも」とか「あの素晴らしい愛をもう一度」とか、なんだか妙に懐かしい曲ばかりで。
『R-15』
途中まで観て、完走できなかった作品なのだけれども、ED「HIRAMEKI!ピース(≧▽≦)v」だけは印象的で。OK Goが踊ってくれた(笑)MADが秀逸で、そっちの方が印象的?
『セイクリッド・セブン』
ED&OPに使われていたFictionJunctionの「stone cold」を聞いて、梶浦由記の底力を見た気がした。作品自体も、よく作られていたのだけれども、タイミングが悪かったのか、もっと評価されてもよいような。
『輪るピングドラム』
久々の幾原邦彦作品ということで、とんちんかんになることは予想していたのだけれども、予想通りというか、予想以上というか、さすがのとんちんかんさで。やはり印象的なのは、随所に使われていたARBのカバー曲たち。例えば「灰色の水曜日」とか。オリジナルはこんな感じ。ARBは全く興味がなかったのだけれども(←AKBじゃないよ 笑)、女の子の声で歌われると、「こんなにキャッチーな曲だったのね」みたいなオドロキで。
『THE IDOLM@STER(アイドルマスター)』
言わずと知れた大ヒット・ゲームのアニメ化だったわけですが、メンバー同士の友情が爽やかに描かれていて好感が持てる作品だった。12人+1人のアイドルたちを主人公にした作品だけに、彼女たちが歌う楽曲はキャッチーでかわいらしく、よくできていた。アニメ作品としては、ステージングはあまり多く描かれていないので、その点は少し物足りないくらいだったけれど、それは仕方ないことかな。2期OP「CHANGE!!!」は動画とともに特に良かった曲。

<キャラクター賞>
『よんでますよ、アザゼルさん。』アニメ公式HP
探偵アクタベと助手さくまが召還する悪魔たちが、それぞれにキュートで最高。言うこと成すこと最低のアザゼルさん(CV:小野坂昌也)はいわずもがな。糞食ペンギンことベルゼブブ(CV:神谷浩史)とか、ふんどし姿の”漢(おとこ)”サラマンダー(CV:中井和哉)とか、”モッさん”こと牛型でかわいいモロク(CV:玄田哲章)とか。
今年目だった短い15分作品だったけれども、続編を希望。原作マンガは、アニメよりもエグいようなので、読んでみるのも一興かも。
とにかく、アザゼルさんのキュートさは異常。小野坂昌也をはじめ、声優陣の起用もハマっていた。

<ギャグ賞>

『よんでますよ、アザゼルさん。』
上記の通り。笑える作品としても秀逸。
『レベルE』
バカ王子(CV:浪川大輔)とクラフト隊長(CV:子安武人)のかけあいが最高だった。同じ冨樫義博作品として、『HUNTER×HUNTER』が新たに始まったけれども、『レベルE』があまりに面白かったので、『HUNTER×HUNTER』もしっかり観ている。基本的には子供向けなはずなのに、かなりな毒を感じる作品で、やはりという印象。
『日常』
1期では、まだ笑いの間や感覚についていけなかったものの、2期ともなるとそれにも慣れて、制作サイドもノッてきたのか、爆笑に次ぐ爆笑だった。ムダとも思える作画のクオリティや声優陣のはじけっぷりもあってか、終わってみれば完成度の高い作品になったと思う。この1月からNHK(Eテレ)で再構成したものを再放送するとか。こういうパターンは珍しいそうだ。しかし、NHK?ちょっと違和感があるが…。

<作画賞>
『Suzy's Zoo だいすき! ウィッツィー』
誰も観てなかったかもしれないけど、これはかなりの良作。原作絵本のほわほわとした画風をそのままアニメ化できてる。アヒルのウィッツィー(CV:中原麻衣)・テディベアのブーフ(CV:白石涼子)・うさぎのぬいぐるみララ(CV:竹達彩奈)の3人(?)が、なにしろもふもふでアホかわいくて。DVDが出たら、小さな子供に是非プレゼントしたいと思うような作品。

<設定賞>
『STAR DRIVER 輝きのタクト』
今年は、オリジナル作品が息を吹き返した感があるが、今になって思えば、これはその皮切りとなった作品かも。オリジナリティ溢れる設定と、斬新な色使いの作画とが相俟って個性的な作品になった。
『異国迷路のクロワーゼ』
19世紀後半、長崎からパリへと渡った少女が、ギャルリの看板店に暮らす物語。異文化の交流、日本人の心、などがほのぼのと描かれる中で、日本人の少女とパリの人々との心が通じ合っていく。アニメとしては、設定がとても新鮮に映った作品。
『TIGER & BUNNY』
始まったときはどうなるかと思ったが、結果は大成功。ちょっとアメコミちっくなヒーローが活躍するのだが、何が斬新って、実在の企業や商品名のロゴがヒーローについている点。「牛角」とか「pepsi NEX」とか。中でも「高須クリニック」には笑う。おっさんが主人公なのに成功した作品も少ないと思う。これで、虎徹役の平田広明もアニメ声優として人気が出たと思う。次回予告で「TIGER & BUNNYの○○の方、コテツですッ!」とか、英語のタイトルが読めなくてグダグダになるあたりとかがキュートなおっさんだった。

<構成賞>

『俺たちに翼はない』
18禁恋愛アドベンチャー・ゲームを原作とする作品。ゲーム原作というのは分岐がたくさんあるわけだから、1本のアニメ作品にするには、構成に悩むところ。大概、Aルート・Bルート・Cルートなどとルートごとに数話ずつ費やすということになりがち。ネタバレになってしまうが、3人の登場人物が、実は同一人物の別人格という話なので、確か4話くらいでネタバレしていたと思うのだけれども、それまでは別々の話として進んでいたものが、一気に集約されて、別の面白さが生まれるという構成になっていた。主に、鷹志(CV:下野紘)・鷲介(CV:三浦祥朗)・隼人(CV:諏訪部順一)という3つの人格が出てくるが、それぞれの人格にそれぞれの生活があり、声優陣の個性もあいまって上手に描かれていたと思う。

<nbm大賞>
『魔法少女まどか☆マギカ』
『ひだまりスケッチ』の蒼樹うめが描くほのぼのとした女の子のキャラクターが、血みどろの戦いに巻き込まれていくという斬新な組み合わせが成功。新房昭之監督のシャフト作品だし、背景には劇団イヌカレー、音楽には梶浦由記と、ちょっとまとまらない組み合わせに思えたものが、始まってみたら見事に化学的融合をもたらしたというか。
ひとことで言えば、衝撃的な作品。
『Steins;Gate』
これもゲーム原作ということで、構成が難しかったであろうと思われ…。主人公・岡部倫太郎が発明した「電話レンジ(仮)」には過去に携帯メールを送るという機能があり、それがなんだか大事につながっていってしまって、タイムリープをする破目になる。CERNとかIBM 5100とかジョン・タイターとか、世界線とか、私にとっては興味深い事柄が出てきて、楽しめる作品だった。音楽賞には挙げなかったが、OP「Hacking to the Gate」は、意味深な歌詞といとうかなこの歌唱力もあって、名曲になったと思う。主人公・倫太郎演じた宮野真守を、自分としては初めて高く評価できた作品になった。
『うさぎドロップ』
一見なんてことはない作品に見えるのだけれども、よく観るとその完成度の高さを感じる作品。筋としては、祖父の隠し子とされる幼い女の子と、彼女を引き取って育てることにした三十代の独身男との日常を描いただけ。なのに、りんちゃんのかわいらしさったらないし、いきなり子供を育てることになった大吉が戸惑いながらも親らしくなっていくところとか、心の琴線に触れる作品になった。ストーリーもさることながら、画力もすごくて、ほのぼのとした絵柄に見過ごしてしまいがちなのだけれども、人の動きが細かく捉えられていて、その描き方が半端ない。アニメーションとして非常にクオリティが高い作品だった。しかし、あえて続編は望まない。りんちゃんが小さいままのサザエさん方式ならいいけど。

まったく毛色の違う作品だったために、いずれも甲乙つけがたく、大賞が3作品になってしまいました。
選に漏れた中にも、いろいろありました。女性声優陣が豪華だった『IS〈インフィニット・ストラトス〉』、戦争に負けると「しょんぼりする」とか終始ほのぼのとしていた『DOG DAYS』、安定感が半端ない『WORKING'』、単純な内容でも楽しく見せた『ベン・トー』、前衛的過ぎた『gdgd妖精s(ぐだぐだフェアリーズ)』など。
まだ継続している作品もありますし、1月からはまた新番組が始まります。キリがないわ。

本年も、数少ない更新でありましたが、ご愛読いただいた方々に御礼申し上げます。
凄まじい一年でありましたが、来年は良き年となるよう祈りつつ、みなさんに感謝です。
ありがとうございました。
ラベル:nbm Awards
posted by nbm at 15:03| Comment(2) | TrackBack(0) | コミック・アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月30日

12/21からの地震メモ

12/21からの地震メモです。

12月21日15時04分埼玉県南部 M4.1 深さ約120km 最大震度2
12月22日5時03分 千葉県南東沖 M3.7 深さ約30km 最大震度2
12月22日5時21分 千葉県南東沖 M3.1 深さ約30km 最大震度1
12月22日9時24分 茨城県北部 M3.2 深さ約10km 最大震度1
12月22日13時59分茨城県沖 M3.8 深さ約30km 最大震度1
12月22日17時41分千葉県北西部 M4.1 深さ約80km 最大震度1
12月22日18時40分茨城県沖 M3.7 深さ約50km 最大震度2
12月23日1時13分 茨城県北部 M3.7 深さ約20km 最大震度2
12月23日23時44分茨城県南部 M4.1 深さ約50km 最大震度2
12月25日12時36分茨城県沖 M4.2 深さ約50km 最大震度2
12月25日14時03分千葉県東方沖 M4.0 深さ約60km 最大震度1
12月25日22時25分茨城県沖 M3.1 深さ約50km 最大震度1
12月26日2時41分 茨城県沖 M4.4 深さ約30km 最大震度2
12月26日14時20分茨城県沖 M3.3 深さ約40km 最大震度1
12月26日16時16分茨城県沖 M4.1 深さ約40km 最大震度2
12月26日19時45分千葉県南東沖 M3.1 深さ約20km 最大震度1
12月26日21時03分栃木県北部 M2.6 深さ約10km 最大震度1
12月28日3時21分 茨城県北部 M3.1 深さ約10km 最大震度1
12月28日21時30分茨城県沖 M3.9 深さ約50km 最大震度1
12月29日9時30分 茨城県北部 M3.3 深さ約20km 最大震度2
12月29日9時49分 茨城県北部 M3.3 深さ約20km 最大震度1
12月30日6時13分 茨城県沖 M2.7 深さ約20km 最大震度1

ここ数日は、微振動が多いです。
日本各地が揺れる傾向が続いていましたが、少し落ち着いたでしょうか。落ち着いたというのは、揺れる場所が限定されてきたということですが。
北海道近辺と、福島から千葉にかけての2箇所を中心に揺れている状態になってきました。
ちなみに、29日9時49分 茨城県北部以降、15時間以上有感地震がありませんでした。当然、無感地震はあったわけですが、有感に至るくらいの規模・深さの地震がなかったというのは、ひとつの目安になります。その間エネルギーを溜める傾向にあったということで。

この間、M5以上の地震は下の1回のみ。
12月27日18時5分 鳥島近海 M5.4 深さ約50km 最大震度1

身近な宏観現象としては、調理のときに使うハカリが、ここ数日狂ってます。
正しい表示ができず、一度クリアするまで意味不明の数字が入れ替わり立ち代り表示されるという症状です。

東海・東南海・南海の三連動地震について、想定震源域は従来の2倍に、最大級でM9規模になるのではないかという話が出てきました。
東日本大震災からこっち、古文書や地質学的な見地から、歴史的な地震や津波を研究する動きが活発になっているようですが、それらの研究からも、周期を考えると三連動地震はもう起きてもいい頃だということの裏付けがされたようです。
未曾有の大震災が起きたばかりで、まさか続けて起きないだろうと楽観視したい気持ちになるのが当然ですが、残念ながら、東海・東南海・南海の三連動地震や首都圏直下の大地震はもういつ起こってもおかしくないということを、もう少し意識しておいた方がいいと思います。
posted by nbm at 14:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 地震 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月21日

いっしょにあくびを

咳のひどい風邪を引いてしまったらしい。発端は、母の問題で声を荒げたこと。これで喉を痛めたところに風邪のウィルスが入り込んでしまったようだ。
喉を痛めただけなら時間が経てば良くなるだろうと思っていたが、日に日に咳がひどくなり、一昨日はついに咳で眠れないまでになってしまった。熱はないのだけれども、朝晩の咳がひどくて、声を出そうとすると咳き込んでしまって喋れない始末。汚い話で恐縮なんだが、私は自力で痰を切ることができず、喉が一度イガイガすると延々イガイガが続く。
仕方がないので、医者に行くことに。
医者といえば、眼科に行ったのも確か1年半ほど前、内科に至っては、もう何年もかかっていない。健康診断も会社を辞めてから10年やってない。さすがに今年こそはと思っていたが、結局やらないまま1年が過ぎようとしている。
医師に、とにかく咳と痰がひどいことを訴えると、5種類の薬とトローチが処方された。
薬を飲むと比較的楽だったが、昨夜布団に入ると咳が止まらない。咳き込んでいるうちに、どうやら冷たい空気を吸う度に喉が刺激されて咳き込んでいることに気づき、マスクをしてみた。すると、魔法のように咳が止まる。なんだ、こんなに簡単なことだったのか。
薬を飲むことやマスクをすることは根本的な解決にはならないけれども、咳でえずくほど苦しんだり眠れなかったりするよりはいい。
医者は何とも言ってなかったが、薬剤師は咳の風邪が流行っていると言っていた。皆さんもお気をつけください。もし、夜の咳でお悩みの方がいらしたら、マスクを付けてみることをお勧めする。夜でなくても、吸気が刺激になるとお感じになったのなら、試してみる価値あり。
蛇足だけれど、今、ダンナさんの指示でネックウォーマーをしている。首を暖めることは、気道を温めてウィルスを殺す助けになるらしい。また、首を通る血管を温めることで、体も冷えから守られる。ということで、風邪やインフルエンザの予防につながるんですってよ。寝るときもしているといいね。マスクもそうなのだけれど、呼気を含んだ温かい空気を吸うことは、ウィルスへの対抗策となる。もちろん、外出時にはマフラーなどをして首を温めることが意外と大事なわけだ。首元を温めることは、体を温めるのには一番効果的だと言うけれど、それ以外にも理由はあったのだ。

さて、病院の待ち時間の暇つぶしとして、1冊の本を持っていったわけだけど、待ってる時間にほぼ読み終わってしまった(苦笑)
それが、万城目学さんの『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』
今年は、万城目さんの本をたくさん読んできた。たくさんと言っても、『偉大なるしゅららぼん』(→過去記事古の力宿る湖)、『プリンセス・トヨトミ』(→過去記事阿呆みたいな、でも、とても幸せな物語)、そしてこの『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』の3冊だけれども、小説を読むことが少ない私にしてみると、”たくさん”ということになる。
これで万城目学さんの長編作品は出版されているすべてを読破したことになる。
ちなみに、ちくまプリマー新書の本なのだが、装丁が私の大好きなクラフト・エヴィング商會だ。

今日は思い切りネタバレしますので、未読の方はご注意ください。
あらすじとしては、小学校一年生のかのこちゃんと、アカトラの猫・マドレーヌ夫人のお話。かのこちゃんは一風変わった女の子で、マドレーヌ夫人は実は”外国語”が話せる猫。

かのこちゃんは”鹿の子”ちゃんであって、どうやらかのこちゃんのお父さんはあの”鹿男”らしい。”あの”って言っても知りませんよね。万城目学さんの別作品『鹿男あをによし』に出てくる主人公が”鹿男”。鹿男なら教師もしくは研究職のはずで、かのこちゃんは父親に教えられて「刎頚の友」とか難しい言葉を知っているのだけれども、その辺も設定として合致しているような気がする。
ことばに対するアプローチが面白くて、小学生の男子と女子が、どちらが難しい言葉を知っているかで対戦したりするのだけれども、男子代表が「オバマ大統領」と言ったのに対して、すずちゃんが「いかりや長介」と返すあたりにセンスがきらめく。
かのこちゃんがすずちゃんと「刎頚の友」になるくだりは、下品ながらも子供らしく、そしてことば遊びが元になっていて、著者の狙い過ぎているほどの狙いが見えるのだけれども、それでも微笑ましく思ってしまう。
猫の後を追跡して猫のお散歩地図を作ったり、水族館の工作が出てきたり、ままごとのごとく野点を真似てみたり。子供らしい発想や遊びに、素直に楽しい気持ちになる。

物語の軸はふたつあって、ひとつはかのこちゃんとすずちゃんとの友情物語、もうひとつはマドレーヌ夫人と老犬・玄三郎の夫婦愛。そして、この2つの話を、猫股化したマドレーヌ夫人の行動がつなぐ。
一風変わっているかのこちゃんが、同様におませで変わり者のすずちゃんと幼いながらも友情を育んでいく様子は、自分とつい重ね合わせてしまった。
私は、小学校に入学するのに合わせて引越しをしたので、未知の地で周りには知らない子ばかりの小学校1年生だった。それに加えて、おそらくその頃から変わり者だったので、仕方なく世話を焼いてくれた近所の子はいたけれども、心からの友達にはなれなかった。
ところが、もうひとり別の子が近所にいて、その子は周りの子とはまったく違う大人びた雰囲気を持っていて、そちらの子とは気が合った。
彼女とは、どういうわけか、小学校でも中学校でも一度も同じクラスになったことがなかったし、部活も別々だったのだけれども、中学卒業までは仲良く過ごした。
結局疎遠になってしまったが、大人になってから地元の駅前で偶然再会したことがあり、彼女は立派なお母さんになっていた。
人間、ひとりでも自分の理解者がいるということは非常に心強いもので、あの時代、私は彼女に支えられてきたのかもしれない。
かのこちゃんがすずちゃんと出会ったということは、そのときはたいした話もしなければ、くだらない遊びをいっしょにしていただけかもしれないけれども、かのこちゃんにとってもすずちゃんにとっても、人生においてとても大事な出来事だったのでは、と。

そして、猫のマドレーヌ夫人と犬の玄三郎の夫婦愛の話。
マドレーヌ夫人は”外国語”が話せるので、犬と言葉を交わすことができる。ゲリラ豪雨の中、犬小屋で雨宿りをしていたマドレーヌ夫人を追い出すことなく、自分はどしゃぶりの中でびしょ濡れで立っていた玄三郎。マドレーヌ夫人の心は、どんなに安らいだことだろう。そうして、2匹の心は種を超えて結ばれた。
マドレーヌ夫人と玄三郎が写真を撮ってもらうのだけれども、それは2匹がいっしょに大あくびをしている写真。あくびは共感の象徴。アカトラの猫と老犬がいっしょにあくびをしている写真。それは、2匹が夫婦である証。種が違っても、年齢が離れていても、ただいっしょにいることの幸せが、架空の写真から伝わってくるなんて…。
病院でこの本を読んでいて自分の診察の順番が来たとき、最後の一章(ほんの30ページ程度)を残すのみだったので、どうせなら読みきってしまいたかったと思ったのだが、帰ってきてから最後の章を読んで、病院で読まなくてよかったと思った。涙なしには読めなかったからだ。
猫と犬。種を超えた愛で結ばれた2匹に、老犬・玄三郎の死という形で別れが訪れる。玄三郎の死は、あらゆる死を内包しているように思える。ペットの死、連れ合いの死、老いた親の死。愛する者の死は、どんなものでも悲しい。

この中で、私はまだペットの死しか体験していない。
実家では、私が小学校に入学した頃から犬を切らしたことはなく、8匹の犬を見送った。その中の1匹が産んだ犬を当時の彼(今のダンナさん)が飼い、結婚してからもしばらく飼っていたが、そのコもまた亡くなった。このコを入れて合計9匹。
インコやうさぎ、ハムスターなども飼ってきたが、それらの死については覚えていない。それくらいの愛着しかなかったということなのだろう。
犬の中でも、それだけいると家族それぞれ愛着を持ったコが違っていて、私は、自分が中学生くらいから成人する頃まで買っていたマリコという犬が忘れられない。毛足の長い真っ白なカールした毛で、洋犬の血が濃いであろう雑種だった。とてもおしとやかな女の子で、このコの息子を後にダンナさんが飼うことになる。
私は元来、人に悩みをあまり打ち明けないタチで、中学生のとき、いじめに遭ってクラスの女子全員から無視されていたときも、マリコにだけ辛い気持ちを打ち明けていた。マリコは黙ってそれを聞き、泣いている私にそっと寄り添っていてくれた。
マリコが死んでしまった後は、犬を愛する気持ちを半分くらい持っていかれたような感じで、新しく家に来た犬をかわいがることがあまりできなかった。新しいコは、もう”自分の犬”ではなかった。
今は幸か不幸かペットを飼える状況にないので、飼わずにいる。もし、状況が変わったとしても、失うときの気持ちを考えると、飼いたくはない。
たまにペットショップなどにいる子犬や子猫を見て、無責任に「かわいい」「かわいい」と言っているだけで十分だ。

最後に老犬の死が出てくるとはいえ、後味が悪い話ではないので、それを理由に敬遠してもらいたくはない。かのこちゃんの成長と、マドレーヌ夫人が新しい世界へ旅立つことで、物語は明るい方向で終わっていくからだ。
猫同士の会話や猫股となったマドレーヌ夫人など、ファンタジックな部分も、重くなりがちな話を軽妙にしている。

この本の中で、一番気に入ったくだり。かのこちゃんとすずちゃんが「刎頚の友」となるきっかけとなった出来事。
放課後の教室、教室の電気を消す”でんきがかり”であるかのこちゃんが、みんなが教室の外に出たことを確認して電気を消そうとしていると、クラスメートのまつもとこうたが「人間に電気が流れたらどうなるのか」と訊いてくる。わからなくて答えられないかのこちゃんに、廊下から突然現れたすずちゃんが助け舟を出し「そんなの簡単じゃない」と言い放つ。
すずちゃんはそんなこともわからないの? とばかりに、ふんと鼻を鳴らすと、挑みかかるような眼差しとともに、
「ビリビリッて音がして、骨が見えるのよ」
と力強い調子で答えた。
一瞬の沈黙が、三人の間に流れた。
「ワオ!」
とかのこちゃんは感嘆の声を上げた。
絶対にそれしかない、と思った。
まつもとこうたも同じことを感じたのだろう。顔を赤らめて、「ううむ」とうなっている。

なんてアホかわいいんだろう!

子供の頃の純粋な気持ちを思い出させてくれる良作。例えば、ただのガラス玉であるビー玉が宝物のようにキラキラと見えるような。そんな気持ちになりたいときに読むとよい1冊。
posted by nbm at 15:24| Comment(7) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

12/13からの地震メモ

12/13からの地震メモです。

千葉・茨城を中心に有感地震をメモ。
12月13日12時09分 千葉県東方沖 M3.5 深さ約10km 最大震度1
12月13日23時23分 茨城県沖 M3.3 深さ約20km 最大震度1
12月14日12時00分 茨城県沖 M3.4 深さ約30km 最大震度1
12月14日22時23分 茨城県北部 M2.5 深さ約10km 最大震度1
12月15日1時25分  千葉県東方沖 M3.3 ごく浅い 最大震度1
12月15日5時53分  茨城県北部 M3.3 深さ約10km 最大震度1
12月15日7時45分  茨城県沖 M4.3 深さ約10km 最大震度3
12月15日12時59分 茨城県沖 M3.7 深さ約20km 最大震度2
12月15日14時08分 千葉県北西部 M3.4 深さ約80km 最大震度1
12月16日13時03分 茨城県北部 M3.4 深さ約20km 最大震度1
12月16日15時12分 栃木県南部 M4.3 深さ約70km 最大震度3
12月17日11時20分 茨城県北部 M3.0 ごく浅い 最大震度2
12月17日22時21分 茨城県北部 M3.1 深さ約10km 最大震度2
12月17日22時51分 茨城県南部 M3.6 深さ約70km 最大震度1
12月18日18時02分 千葉県東方沖 M4.8 深さ約40km 最大震度3
12月18日18時52分 茨城県沖 M3.3 深さ約50km 最大震度1
12月19日0時28分  千葉県南東沖 M3.1 深さ約30km 最大震度1
12月19日2時20分  茨城県北部 M4.2 深さ約20km 最大震度2
12月19日4時50分  茨城県沖 M3.5 深さ約20km 最大震度1
12月19日11時39分 千葉県東方沖 M3.2 深さ約20km 最大震度1
12月19日12時33分 茨城県北部 M3.4 深さ約20km 最大震度1
12月19日16時01分 千葉県東方沖 M4.6 深さ約40km 最大震度3
12月19日22時51分 茨城県沖 M3.3 深さ約40km 最大震度1
12月19日23時40分 茨城県北部 M4.1 深さ約10km 最大震度3
12月19日23時45分 茨城県北部 M2.6 深さ約10km 最大震度1
12月20日2時24分  茨城県北部 M4.3 深さ約10km 最大震度3
12月20日2時31分  茨城県北部 M3.3 深さ約10km 最大震度1
12月20日2時38分  茨城県北部 M3.6 深さ約20km 最大震度2
12月20日5時03分  茨城県北部 M2.8 深さ約10km 最大震度1
12月20日13時22分 茨城県沖 M3.3 ごく浅い 最大震度1
12月20日17時07分 茨城県沖 M4.0 深さ約30km 最大震度1
12月20日18時10分 茨城県北部 M3.3 深さ約10km 最大震度3
12月21日6時52分  茨城県沖 M4.0 深さ約40km 最大震度1
12月21日8時09分  千葉県東方沖 M3.0 深さ約20km 最大震度1

相変わらずよく揺れてます。
印象としては、茨城県北部を震源とする地震が少し多めのような。

またも、日本全国各地が揺れるという状況になっています。そんな中、M5以上は以下のとおり。
12月14日 13時1分  岐阜県美濃東部 M5.2 深さ約50km 最大震度4
12月15日 11時49分 三陸沖     M5.3 深さ約10km 最大震度1
三陸沖は震度としては小さくて目立たないものの、岐阜よりも規模は大きい。

一方、この間の海外での地震。
12月14日 14時5分 ニューギニア付近 M7.3 深さ約130km

14日は、とある病院に行っていましたが、待合室ロビーの患者さんに呼び出しを告げるモニターが、ノイズだらけでひどい表示になってました。
宏観現象の方は、動物の異常行動など何か起きそうな気配が断続的に続いているような感じで、どうも”我慢している””溜め込んでいる””先延ばしにしている”というような印象を受けます。ここらで被害が出ないくらいで控えめに、震度5程度で収まるくらいの規模で解放してもらいたいような気もします。
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2011年12月17日

今月のイベント

今日は気分を変えて、どうでもいいことをダラダラと書きたいと思います。

12月某日(金) 超久しぶりの面接
在宅ライターの職を失ってから、派遣会社の求人に何度かエントリーしてみるものの、面接まで漕ぎ着けるようなことはなく、やはり自分からもっと積極的に動かないと仕事にはありつけないと思い、動いてみることに。
いざ現時点での履歴書を書いてみると、在宅ライターをやっていたという部分が非常に職歴に書きにくい。ああでもないこうでもないと、納得のいく表現にたどり着くまでにとても時間がかかった。職務経歴書も同様で、書き足そうとする部分が複雑で、悩んでしまった。
そんなこんなで遅くなってしまったのだが、写真屋のサイトを見たら営業時間に十分間に合いそうだったので、写真屋に証明写真を撮りに行く。が、行ってみるとすでに閉店している……その日中に履歴書を送らないと間に合わない状況だったので、困った。もちろん、自動で写す機械もあるけれども、できれば写真屋できちんと撮ってもらいたい。
勇気を出してドアに手をかけると開いたので、声をかけてみた。サイトの時間と営業時間が違うことを告げると、震災からこっちそうしているのか営業時間は短縮しているとのこと。まだ閉店から間もなかったので、「いいですよ」と撮ってくれた。
それはいいんだが、できあがってきた写真はおばあさんのようで(笑)せっかく写真屋で撮ったってのに、これは自分が自覚していないだけで、これだけ老けたという現実を受け入れなければならないのだろうなと愕然としたけれども、お世辞にも若々しい写真とは言えない。私は昔から写真が大嫌いで、表情が硬くなりがちなのだけれども、「もっと笑ってください」と指示されて撮ったんだが、証明写真に使うのに、微笑んだものを使うのか?私は好きじゃないな。
文句を言っても仕方がない。無理を言って時間外に撮ってもらったわけだし。時間がないので、それを使うことにして、履歴書を送った。
慌てて送った後に気づいたのだが、後から調べて誤字に気づく。パソコンのモニター上で確認して書いた字だったが、どうしても気になって辞書で調べたら、やはり間違って書いてしまったようだ。パソコンのモニター上の漢字というのは、略されて表示されているということを目の当たりにした。その字を拡大表示すれば当然正しい表記になるんだが、小さい字のままでは棒が1本省略されていた。
そんなこんなで、履歴書を送ったはいいが、これは書類選考で落とされるなと思った。まぁ、証明写真も撮ったし(撮りなおしたいけど)、履歴書や職務経歴書を現時点のものに作り変えた作業をしただけでも、前進、前進。
と諦めていたら、2週間ほど経ったある日、電話が入り、ようやく面接となった。
女性二人を相手に個人面接を受けたんだが、お堅い職種なので”普通の人”に見せなきゃと思っていたのに、途中からおかしなことになり、やっぱり”普通の人”でいられなかった(苦笑)
面接官:特技は何かありますか?
私:……エレキギターを少々。
面接官:エ、エレキギターですか?(と引いている)
面接官:趣味は何ですか?
私:(まさかアニメとも言えんし…)
  読書やパズル、それから美術館で芸術鑑賞をすることなどです。
面接官:美術館と言ったら、上野美術館とかですか?!(←意外と食い付いてきた)
私:いいえ、マイナーな美術館が多いです。
  今は千葉県佐倉市にある現代美術の美術館を狙っています。(←狙ってるってナンだ?)
その後、ノートPCを使った簡単な文字入力テストがあったが、ノートのキーボードには慣れていないので、指先の反応が違ってタイプミスが多いこと。入力し直してばかりで文字数を稼げなかった。
と、散々だった。あらためて、社会人という感覚から遠く離れてしまっていた自分を認識したような面接だった。応募多数ということで、結果は年明け。ダメならまた他を探すまでだけど。

12月某日(土) 餅つきのち渋谷
町内会の餅つき大会があって、朝から会場へ。この町内会、いつも無計画でテキトーなので、準備に来いと言われたから行ったけど、具体的に何をするのかまったくわからない。いつも集まってきた人が右往左往することになる。
夏祭りのときも、お神輿をかつぐ子供たちのために途中地点でふるまうはずのジュースが直前まで届かず、みんなヒヤヒヤしてた。結局、なんとかなってしまうので、問題にはならないんだろう。
餅つきもテキトーで、衛生面に気を配ることもなく、よくこれで毎年食中毒とか問題にならないもんだなと驚く。
それでも偉いもんで、集まった女性たちはテキパキと、道具も何も足りない中で知恵を発揮しては対応していくので、そういう点は頼もしいものだなと思った。
午後に予定があったので、3時間くらいは働いたものの、途中で失礼させていただく。

さて、午後は学生時代の先輩と渋谷で待ち合わせ。
先輩は絵を描く人なんだが、久々に個展を開くことを考えていて、今回は渋谷でやってみたいということで、会場探しにお付き合いすることに。うつ病と闘っている先輩なので、一人で行動することが難しいと感じることがあるようで。何をするわけではないのだけれども私が付き添うだけで動く勇気が出るということなので、喜んでお付き合いする。
5、6箇所を回って、今まで通ったことのない裏路地のような道や、雑居ビルの上階に突然広がる不思議世界など、面白い場所をたくさん見てきた。
渋谷というのは、私が一番苦手とする街で、どうにも落ち着かず、できれば長居したくないと思う街なのだけれども、久しぶりに渋谷に長い時間居たことになる。人が多過ぎるし、駅から放射状に伸びる道のせいで方向がわかりにくいこともあるのだけれども、どうも渋谷はどんよりした気を放つ街に感じられて、ずっとそれが疑問だった。ところが、5年ほど前に納得のいく答えを見つけた。
中沢新一さんの『アースダイバー』という本。ここには、渋谷が古代から墓地であったと書かれている。そして、私が同様にどんよりしていやな土地だと思った東京タワー界隈も、同じく古来から墓地であった土地だということを知って、自分の感覚と、土地の記憶がリンクしていることに納得。(→過去記事『ダメ人間の証明?それとも…』
ということで、用事がなければ近づかない渋谷なので、マークシティにも行ったことがなく、先輩から待ち合わせ場所に”岡本太郎の壁画前”と言われてもよくわからなかった。しかも、初めて直通渋谷行きの電車に乗って行ったので、到着したのは地下5F。壁画前に到着するまで10分くらいかかったかも(苦笑)
何せ行かないので、行ってみると、前に来たときの記憶とはかけ離れている街に変貌していた。
渋谷の雑踏の中に立ちながら、「午前中は餅つきしてたんだよな」と考えたら、不思議な気持ちになった。

すごく寒い日だったので、翌日には手が軽いしもやけのようにジンジンと痺れた。餅つきで外で何度も水を使ったのがいけなかったか。ジンジンという痺れは、お風呂に浸かるとウソのように消えるのだが、よくなるのはお湯に漬けている間だけのようで、上がるとまた痺れた。それでも、翌日には痺れは取れていたので、よかったのだけれど。
今までなったことがなかった症状だったので、驚いたけれども、対処も覚えたぞ。

さて、今日は年賀状を作らないといけないな。
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2011年12月15日

【依存症】くりかえす悪夢

今朝、起きたら、泣いていた。
昨夜遅く、帰宅したときには声が枯れ、胃がキリキリと痛み、背中がパンパンに張っていた。
母がまたやらかしたからだ。

このところ、ふらつきを訴えるようになっていた母。認知症である父がやはりふらつきを訴え、久々にCTを撮ったら脳梗塞が進んでいるのが発見されたのだけれども、それで同じようにふらつきがある自分が急に心配になったようだった。内科・脳外科・神経内科とまとめて診てもらったが、特に異常なし。ついでにと、認知症のテストもしてもらったが、ほぼ満点でまだまだ脳はしっかりしている様子。結局、緊張性頭痛の症状の一種ではないかという診断だった。
それはいいのだが、ついでに受けた尿検査で血液反応が出て、日にちを置いて再検査してもまだ出る。それで一応腎臓の超音波検査を受けることになった。

当初、先週に予定していた超音波検査。朝食は食べないでくださいという指示だった。しかし、当日、母はうっかり父の朝食をつまみ食いしてしまい、仕方ないので検査は延ばしてもらった。
そして昨日、日時をあらためての検査の日。迎えに行くと、まったく準備をしていない。時間を把握していなかったようだ。準備を急かすと、検査票がないと言う。辺りを探すが、普段から整理が悪いので見つからない。そうしていっしょに探しているうちに、大変なものを見つけてしまった。
海外宝くじの封筒が開いている……

愕然とした。
母は”投資依存症”と言えるような性癖がある。真っ当な投資をしてくれればまだよいのだがそういうことはせず、これまで何度も投資詐欺に引っかかってきた。全財産を失くし、借金をし、保険を解約し、人のお金を使い込んでまで投資詐欺にお金を突っ込み、すべて失ってきたというのに、少し時間が経つと忘れてしまうのか、また新たに投資詐欺にひっかかる。
当然、詐欺師が悪いのは明白なんだが、母の場合は自分の欲に目が眩み、投資をすることで幸福感を得るというやっかいなことになっている。悪い詐欺師に引っかかったと同情で済まされるレベルではない。
詐欺師集団には、いいカモと認定され、実家の住所・電話番号は、彼らに知れ渡っていることだろう。本来は引越しをした方がいいのだが、全財産を詐欺に突っ込んで失ったわけで、それもできない。せめてと電話番号を変えたが、またその番号も詐欺師にバレてしまった。
様々な勧誘をする封書が毎日山のように届くわけで、すべてを受け取り拒否するようにさせてきたが、またも誘惑に駆られ封筒を開けてしまったようだ。

腎臓の方は、少々結石の気があるとのことだったが、今すぐどうこうという問題ではなく、一連の健康診断的なものは終わった。
しかし、それをきっかけにまたもこんな問題が持ち上がろうとは……
問い詰めても、黙りこくって下を向くだけで、被害額や詳しい経緯を語ろうとしない。借金はしていないと言うので、それだけは信じよう。
どんなに「それは詐欺だ」と話したところで、半信半疑なまま。「大金が入ってくる」という期待でいっぱいのままでいたいのだ。
子供である私たちの言うことと、詐欺師の言うことと、どちらを信じるのかと問うてみても、答えは返ってこない。甘い言葉で取り入ってくる詐欺師の方が、厳しいことを言う私たち子供より魅力的に映るのだ。
言っておくが、認知症や脳の検査はしたばかり。母は器質的にはまったく正常。詐欺師に洗脳されたような状態になっている。思い返して見ると、認知症のように見受けられる物忘れや反応の悪さというのは、こういう状態になっていることのシグナルだったのだと思う。お金のことで頭がいっぱいで、他のことがお留守になるわけだ。大体、かつて詐欺集団にお金を入金に行く道で事故に遭い、あばらを骨折してるってのに、病院より先に入金しに行った母である。
2年ほど前には精神科でも診てもらったが、依存症という確定診断はしてもらえず、まずは認知症や器質的な異常がないか調べてもらったほうがいいと言われただけで、何の解決にもならなかった。今回、器質的な問題は何もないことがわかり、つまりは性格上の問題、心理的な問題ということが突きつけられてしまった。
なぜやったのかと問うと、必ず「あなたたちにお金をあげたかった」と言う。でもそれは自己弁護に過ぎない。自分が優位に立って、お金を分け与えることで優越感に浸りたいだけ。私たちは何度も、「お金など一銭も要らないから、二度と騙されないで」と言ってきた。それでも、投資詐欺にお金を注ぎ込むことを止めない。こうしたことを繰り返してきたがゆえに、いつか大金を当てて私たちを見返したい気持ちでいっぱいなのだから。
「労せずしてお金が増えることなど有り得ない」と言ったところで、通じない。しおらしい顔をして「二度とやりません」と言っても、上っ面だけで、また性懲りもなく繰り返す。「うそつき!」と詰っても、「縁を切るぞ」と脅しても、こちらがどんなに裏切られた残念な気持ちになるか泣きながら切々と訴えても、母に通じることはない。できるだけのことはして守ってあげようと手を尽くしても、その思いが報われることはない。

当然、母の生い立ちや、今認知症の父を介護せねばならない苦労などを考えると、ストレスの捌け口が必要なのは理解できる。でも、もうそんなレベルではない。父はデイサービスに通うようになった。他に楽しみを見つけようと何度も言ってきたし、いろいろな刺激を与える努力もしてきた。でも、それが実ることはなかった。
母の本質は変わらないまま。お金を得る幸福感を欲しつつ、財産を失っていく。そして、そんな母から家族の気持ちは離れていくばかり。
娘の私がこれだけ嫌なのだから、お嫁さんに好かれるわけがない。同居してでも守ってあげようなどと思うはずがない。
縁を切ることができたら、どんなにスッキリすることだろうと思う。
それをしないのは、父が可哀相だから。それだけだ。

昨日も今日も、地域の消費者生活センターに電話してみるが、何度電話してもつながらない。何かに騙されて困っている人は溢れているということなのだろうと思うと、暗澹たる気持ちになる。
救いとまでは言えないが、今迄のケースと少し違ったことがいくつか。
母が自分から家族以外の第三者、つまり信頼できる知人にこういったことを打ち明けて相談すると約束したこと。
私が用意したレシートを貼るだけの簡単なものだけど、家計簿をつけると言ってくれたこと。
うちのダンナさんが激昂していることを伝えたら、私の目を見て謝ってくれたこと。
本質が変わらないことはイヤというほどわかっているので、何も期待はしないが、良い傾向ではある。

もう何度も繰り返されてきたこと。そして、打てる手はほとんど残っていない。
今やっと消費者センターに電話が通じて、相談員さんから母に直接電話をしてくれることになった。注意を促すことぐらいしかできないが、第三者が介入してくれることで少しは何かを感じ取ってくれればいいが。
もういやだ。本当にいやだ。
posted by nbm at 11:41| Comment(11) | TrackBack(0) | 依存症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月13日

12/7からの地震メモ

12/7からの地震メモです。

千葉・茨城を中心に関東近県震源の有感地震は以下のとおり。
12月7日 11時46分 千葉県東方沖 M4.4 深さ約10km 最大震度2
12月8日 5時43分  房総半島南方沖M4.5 深さ約70km 最大震度2 (当地 震度1)
12月8日 7時11分  茨城県沖 M4.6 深さ約40km 最大震度2
12月8日 10時36分 茨城県沖 M3.4 深さ約40km 最大震度1
12月8日 19時23分 茨城県沖 M3.3 深さ約30km 最大震度1
12月9日 19時47分 茨城県北部 M3.5 深さ約10km 最大震度1
12月10日0時23分  茨城県沖 M4.2 深さ約50km 最大震度3
12月10日10時49分 茨城県沖 M3.3 深さ約40km 最大震度1
12月10日13時19分 千葉県北西部 M4.1 深さ約80km 最大震度2 (当地 震度1)
12月11日0時50分  茨城県北部 M3.6 深さ約10km 最大震度2
12月11日2時33分  埼玉県北部 M3.0 深さ約60km 最大震度1
12月11日7時23分  千葉県北東部 M2.9 深さ約40km 最大震度1
12月11日20時16分 茨城県北部 M4.1 深さ約60km 最大震度3
12月12日4時51分  茨城県沖 M4.6 深さ約30km 最大震度3
12月12日14時13分 茨城県沖 M4.7 深さ約10km 最大震度3 (当地 震度1)
12月13日5時40分  栃木県北部 M2.7 深さ約10km 最大震度1

微妙な揺れとはいえ、5日間に3回揺れを感じるというのは、さすがに気持ちのよいものではありません。
震災後、4月中はけっこうな揺れが頻繁に起きていましたが、それ以降は強めの地震が単発で起きていた印象です。
今のように、規模は小さいけれど揺れを感じる地震が多いという状況は、さすがに震源が近づいてきていると考える他はありません。

一時期、日本中のそこかしこが揺れている状態が続いていましたが、ここにきてそれは沈静化しています。
この間、M5以上の地震は以下の2回。北と南で極端ですね。
12月10日 4時43分 オホーツク海南部 M5.7 深さ約400km 最大震度3
12月11日 10時22分 奄美大島近海 M5.4 深さ約40km 最大震度4

いろいろな場所が揺れなくなったということは、青森沖から千葉沖まで、もしくはそれに沿った太平洋側の内陸に的が絞られているような状態に見えます。
絞られたといっても、広範囲なわけですが、中でもやはり、しばらく大きく揺れていない千葉・茨城が気になります。

前回の地震メモの記事で、”ぐるん”となる瞬間的めまいを感じる体感があったと書きましたが、それに対応するような規模の近場の地震はありませんでした。
これが、地震とまったく無関係のハズレならその方がいいです。くしゃみを我慢するように、途中で崩壊を一端中止して、エネルギーを溜め込んでいるとしたら、当初よりも規模が大きくなってしまうような気がするからです。そうならないことを祈るのみ。
posted by nbm at 10:41| Comment(2) | TrackBack(0) | 地震 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月07日

11/25からの地震メモ

11/25からの地震メモです。

ここで、有感地震だけをメモすることについて。
実際は、当然のことながら無感地震も合わせて見るべきだと思っているのですが、それだとあまりにも煩雑になるので、大まかな傾向性をつかむために有感にしぼって見ています。本来、有感・無感というのは人間側の感覚であって、意味のない切り分けですからね。マグニチュードの規模で考えればいいのかもしれませんが、それも面倒なので、便宜的に有感・無感の区別を利用しています。ここには載せませんが、無感地震のデータもざっと目を通しています。

では、いつものように千葉・茨城方面を中心に首都圏の有感地震。
11月25日19時40分 千葉県南東沖 M3.4 深さ約70km 最大震度1
11月25日21時38分 茨城県沖 M3.8 深さ約10km 最大震度3
11月26日3時55分  千葉県東方沖 M3.5 深さ約20km 最大震度2
11月26日13時27分 茨城県沖 M3.3 深さ約30km 最大震度1
11月26日15時01分 茨城県沖 M3.1 深さ約40km 最大震度1
11月26日20時06分 千葉県南部 M3.5 深さ約70km 最大震度1
11月27日11時26分 茨城県沖 M3.9 ごく浅い 最大震度1
11月27日13時06分 茨城県沖 M4.0 深さ約40km 最大震度2
11月28日7時36分  千葉県北西部 M3.0 深さ約80km 最大震度1
11月28日12時49分 茨城県沖 M3.5 深さ約40km 最大震度2
11月28日23時33分 茨城県沖 M4.4 深さ約50km 最大震度3
12月1日 9時58分  茨城県南部 M3.5 深さ約70km 最大震度1
12月2日 1時27分  千葉県東方沖 M3.7 深さ約10km 最大震度2
12月2日 5時17分  千葉県東方沖 M3.4 深さ約60km 最大震度1
12月2日 17時16分 茨城県沖 M4.2 深さ約10km 最大震度2
12月3日 0時51分  茨城県北部 M2.8 深さ約10km 最大震度1
12月3日 5時55分  千葉県南部 M5.2 深さ約20km 最大震度4(当地 震度2)
12月3日 6時03分  千葉県南部 M4.4 深さ約30km 最大震度3
12月3日 6時41分  千葉県南部 M3.3 深さ約20km 最大震度2
12月3日 8時17分  茨城県沖 M3.3 深さ約50km 最大震度1
12月3日 18時25分 千葉県東方沖 M2.4 深さ約20km 最大震度1
12月3日 18時55分 千葉県東方沖 M3.2 深さ約10km 最大震度1
12月4日 4時11分  茨城県北部 M4.0 深さ約20km 最大震度2
12月4日 22時13分 茨城県北部 M2.8 深さ約10km 最大震度1
12月5日 6時40分  神奈川県西部 M3.4 深さ約20km 最大震度2
12月5日 10時01分 茨城県沖 M5.1 深さ約10km 最大震度2
12月5日 12時29分 茨城県北部 M3.2 深さ約10km 最大震度1
12月5日 12時55分 茨城県北部 M4.1 深さ約70km 最大震度2
12月6日 0時07分  千葉県東方沖 M3.3 深さ約10km 最大震度1
12月6日 2時07分  千葉県東方沖 M3.2 深さ約10km 最大震度1
12月6日 17時30分 千葉県東方沖 M3.1 深さ約20km 最大震度1
12月6日 19時32分 茨城県北部 M2.6 深さ約10km 最大震度1
12月6日 22時36分 茨城県沖 M3.5 深さ約40km 最大震度1
12月7日 1時00分  茨城県北部 M3.0 深さ約10km 最大震度2

やはり、3日にあった千葉県南部(M5.2)からの3連発が気になるところです。
千葉・茨城サイドに気をとられていると、神奈川サイドも揺れてたりして油断できません。
そして、昨日は微振動をずっと感じる日で、今日もそれは続いています。

この他、日本のあちこちが揺れるという状況が続いています。いろいろな場所が揺れるのは当たり前といえばそうなのですが、3月からこっち有感地震を見てきて、こんなにバラエティに富んだ地域が揺れる状態が続くのは珍しいことです。

体感ですが、昨夜遅く、というか、今日の午前2時近くでしたが、久々に”ぐるん”がきました。瞬間の回転性のめまいです。横になっていたので、さほど強くは感じませんでしたが、立っていたらけっこうなめまいだったかも。
今までの例からすると、”ぐるん”から数時間〜2日後くらいの間にけっこうな規模の地震が起こることが多いような気がして。
ちなみに、前回の”ぐるん”は、9月29日。(→過去記事 9/28からの地震メモ
”ぐるん”がなくても地震は起きますし、まったくあてにならないので、お気になさらずに。自分を観察することで遊んでいるだけです。

posted by nbm at 11:40| Comment(4) | TrackBack(0) | 地震 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする