2014年12月27日

勝手に声優アワード2014

ちょっと気が早いですが、今年も<勝手に声優アワード2014>を開催したいと思います。
年末のあれやこれやからの逃避行動です。
今年活躍された声優さんにnbmの独断と偏見で賞を贈らせていただきます。
本家声優アワードとは無関係ですが、本家や過去の<勝手に声優アワード>で受賞歴のある方はなるべく除外して選出しております。また、「新人」は声優デビュー5年以内の方とします。
今年も150本ほどのアニメ作品を観てまいりました。1クール13話×30分だとして58,500時間。5分間のミニアニメも少々ありますが、中には2クールものもありますから、実際はもっとでしょうが。このアホな時間を一般的にわかりやすいように映画に換算すると、映画が1本100分だとして1年に585作品の映画を観たのと同じ時間をアニメに費やしていたことになります。OP・EDを削って1話につき正味20分で観ていたとしても映画390本分にはなります。これらの集大成を声優さんにスポットを当てて考えてみようというのが趣旨でございます。
それでは、まいります。以下、敬称略。

<新人男優賞>
村瀬 歩
『M3〜ソノ黒キ鋼〜(伊削ヘイト)
『ハイキュー!!』(日向翔陽)
『寄生獣 セイの格率』(宇田のパラサイト)
斉藤 壮馬
『アカメが斬る!』(タツミ)
『残響のテロル』(ツエルブ / 久見冬二)
『ハイキュー!!』(山口忠)
両者とも、他に少年向けアニメ作品などにも既に主役級で出演。
村瀬歩は、ハイトーンが特徴的で女の子役さえもこなす。さわやか熱い日向役から、どす黒い異常者であるヘイト役、果ては人でないパラサイト役まで万能過ぎる声質と演技力。ハイトーンの男声声優は何人か出てきたが、抜きん出ている印象。これからもバラエティに富んだ役にチャレンジしてほしい。
斉藤壮馬は、正統派の主役男の子声優としてやっていけると思う。少々シャリ感のある声なので、超がつくような正統派ではないものの、そこが逆に武器になっているのかも。演技を演技と思わせないような自然に聴こえるセリフが魅力。

<新人女優賞>
久野 美咲
『世界征服〜謀略のズヴィズダー〜』(星宮ケイト)
『selector infected WIXOSS』(タマ)
『七つの大罪』(ホーク)
『彼女がフラグをおられたら』(大司教河くるみ子)
佐倉 綾音
『ご注文はうさぎですか?』(ココア)
『PSYCHO-PASS サイコパス 2』(霜月美佳)
『selector spread WIXOSS』(ユヅキ)
『四月は君の嘘』(澤部椿)
久野美咲は、幼い少女のリアルな声と評判で、少したどたどしい感じと独特の声質で幼女役にはもってこいだが、一方でホーク役(しゃべる豚さん)などもこなすという実は演技派。ホーク役に没頭するあまり、トイレで鏡に写った自分の姿が豚でないことに驚いたという逸話も……
佐倉綾音は、元気のある女の子役の印象が強かったが、今年はいろんなタイプに挑戦できたような。どこかしら陰のあるユヅキ役や、精神が壊れかけた霜月監視官役を観て、上手になったなぁと。

<助演男優賞>
吉野 裕行
『SHIROBAKO』(高梨太郎)
『神撃のバハムート GENESIS』(ファバロ・レオーネ)
『スペース☆ダンディ』(ミャウ)
『弱虫ペダル GRANDE ROAD』(荒北靖友)
内山 昂輝
『甘城ブリリアントパーク』(可児江西也)
『ニセコイ』(一条楽)
『ハイキュー!!』(月島蛍)
『バディ・コンプレックス』(隼鷹・ディオ・ウェインバーグ)
『ばらかもん』(木戸浩志)
『ピンポン THE ANIMATION』(スマイル / 月本誠)
『蟲師 続章』(辰)
吉野裕行は、年末にかけて存在感を畳み掛けてきたが、ニートのネコ型星人ミャウ役も新鮮だった。この独特のちゃらんぽらん感はファバロにも共通するのだが、特にそれがハマった太郎には本当にヤキモキさせられるウザさがあった。一方で、チームメイトを男気で支える荒北の語りには惹きこまれてしまったし。役にハマると威力を発揮するタイプ。
内山昂輝は、2010年に本家声優アワードで新人男声声優賞を獲得しているが、個人的な評価は今ひとつだった。ぶっきらぼう役が定着しているが、楽役や可児江役は一味違ったし、特に『ばらかもん』の気負わない好青年の浩志役が良く、他に『ハイキュー!!』のツッキーや『ピンポン』のスマイルも良かった。温度が低いながらも味が乗っているというか。地味なところでは、『蟲師 続章』での辰役は子役出身者のよい所が出ていた気がする。

<助演女優賞>
田村ゆかり
『アカメが斬る!』(マイン)
『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』(ヒルダ)
『旦那が何を言っているかわからない件』(カオル)
『繰繰れ! コックリさん』(ナレーション)
『俺、ツインテールになります。』(メガ・ネプチューン=Mk.II))
伊瀬茉莉也
『世界征服〜謀略のズヴィズダー〜』(鹿羽逸花)
『オオカミ少女と黒王子』(立花マリン)
『星刻の竜騎士』(エーコ)
『七つの大罪』(ギーラ)
『魔弾の王と戦姫』(リュドミラ=ルリエ)
田村ゆかりは、既に押しも押されもせぬ存在ではあるが、今年は特にバラエティ豊かな役を観ることができたので選出。王道ヒロインのマイン、やさぐれたヒルダ、テンションの低いカオル、明るいがどこかに毒のあるナレーション、似非関西弁のロボ「メガネ」と幅広い役に恵まれた年だったと思う。個人的に意外と評価が高かったのは、コックリさんのナレーション。カオル役は2期が決まったとのことだが、演じるのが精神的にキツくないかちょっと心配(苦笑)
伊瀬茉莉也は、3年も続いた『HUNTER×HUNTER』のキルア役を演じつつ、精力的に数多くの作品に出演していた印象。年末に来て、体調不良のため直前で舞台降板というニュースを聞いて心配。しっかり治して復帰していただきたいと願うばかり。文句なしにかわいらしい無垢なエーコ、一人称が「あーし」のスレた女子高生マリン、底知れない恐ろしさを感じさせるギーラと、若くしていつの間にか演技派に成長されている。

<主演男優賞>
松岡 禎丞
『ソードアート・オンラインII』(キリト / 桐ヶ谷和人)
『マンガ家さんとアシスタントさんと』(愛徒勇気)
『ノーゲーム・ノーライフ』(空)
『バディ・コンプレックス』(渡瀬青葉)
『デンキ街の本屋さん』(カントク)
『トリニティセブン』(春日アラタ)
1クールに主役級が何本もあるという状態だったが、特に驚かされたのはマンアシの愛徒勇気。毎回繰り出される特殊な技巧による発声に、何度も繰り返し観たシーンがどれほどあったことか。息を吸いながら発声するというのは初めて聴いた。あとは空役がちょっとはっちゃけていたくらいで、まじめに主役の男の子を演じていた。この”つぐつぐ無双”はしばらく続くのかも。

<主演女優賞>
内田 真礼
『中二病でも恋がしたい!戀』(小鳥遊六花)
『ノラガミ』(壱岐ひより)
『俺、ツインテールになります。』(トゥアール)
『アオハライド』(吉岡双葉)
『あいまいみー -妄想カタストロフ-』(ミイ)
『ご注文はうさぎですか?』(シャロ)
悩んだが、今年は内田真礼で。昨年は、本家でも拙ブログでも新人女優賞を贈っている。
ひより役や双葉役といった元気な女の子はもちろんだが、特に良かったのはトゥアール役。はっちゃけ方が良し。前年よりも少し声が落ち着いて、キンキンしなくなった。演技云々はまだまだという感じだが、何か持っているのは感じる。

<nbm賞>
玄田 哲章
シュワちゃんネタで起用された『さばげぶっ!』(ナレーション、店長)をはじめとして、『俺、ツインテールになります。』(リザドギルディ)など、今年はっちゃけていたおっさん枠(褒め言葉)は玄田さんだった。

今年は、ものすごい数の新人女性声優さんが活躍し始めた年で、あまりの数でそれぞれの出演作品数はバラけて少ないものの、主役級に抜擢される新人さんの数が大変なことになっている。中には出演数と実力が見合ってないように思える人もいるが、大多数が実力も兼ね備えた即戦力である。声優ブームで声優を志す人が増え、裾野が広がったことがこうした即戦力の新人さんたちを生み出しているのではないかと想像する。今回、新人女性声優で名前を挙げた人は40人ほどいる。すでに中堅として活躍し始めている加隈亜衣、小松未可子、洲崎綾、大坪由佳、M・A・O、木戸衣吹ら。これから注目していきたいのが、水瀬いのり、伊藤美来、大地葉、藤井ゆきよ、小澤亜李、大森日雅あたり。
女性声優の場合は、主役級がイコール新人さんというケースも多く、毎年主演女優賞にするか新人女優賞にするか悩むことが多い。今回悩んだのは、新人枠の種田梨沙で、主演女優賞では次点だった。
男声声優で主演男優賞候補だったのは、他に島崎信長逢坂良太、松岡禎丞、石川界人、花江夏樹らと今後も主役を獲り合う存在だとは思うので、いつか何かしら受賞することになるでしょう。
助演男優では、宮野真守森久保祥太郎にも何か賞を差し上げたいような思いがあるが、毎年活躍し続けている方たちなので、いつかまた。櫻井孝宏に関しては、出演作品数では一番多かったのではないかと思うほど、どこでも声を聴いたが、すでに拙ブログでは助演男優賞を2010年に差し上げているので除外。
助演女優は、毎年活躍しているような方は除外(沢城みゆき、花澤香菜、茅野愛衣など)。特に今年目立ったのは、中原麻衣、大久保瑠美あたり。
年末になってから1年を振り返っているので、後から「あの人のことを忘れていた!」ってなるかもしれませんが、こんな感じで。

さて、本家の声優アワードは、来年2015年3月6日に発表される予定です。
どなたが受賞されることになるのか楽しみです。

<追記 2015年3月7日>
本家声優アワード(2014年)が発表になりましたので、記しておきましょう。以下、敬称略。
<新人男優賞>
逢坂 良太・斉藤 壮馬・花江 夏樹
<新人女優賞>
雨宮 天・上田 麗奈・洲崎 綾
<助演男優賞>
小西 克幸・森川 智之
<助演女優賞>
沢城 みゆき・花澤 香菜
<主演男優賞>
小野 大輔
<主演女優賞>
神田 沙也加
今回、本家と合致していたのは、新人男優賞のひとり、斉藤壮馬だけでした。
拙ブログでは、花江夏樹には前年の2013年の新人男優賞に、逢坂良太には前年の2013年の主演男優賞を差し上げています。
洲崎綾は今回の記事で新人女性声優の中でも中堅として名を挙げました。上田麗奈は2013年の『アニメDON!』に始まり『てさぐれ!部活もの』(萌舞子役)などを観て密かに応援していましたが名前を挙げるまでには至りませんでした。雨宮天に関しては何も言いますまい。悪くはないですが。
助演男優賞・助演女優賞の方々は、いつ受賞されてもおかしくない面々。特に、花澤香菜は拙ブログではすでに2010年に助演女優賞を差し上げています。出演作数が毎年おかしいくらい多い。沢城みゆきは何回目の受賞でしょうか?3回め?森川智之は出演というより声優事務所の社長業で声優界を支えていたような印象が強いです。
いつ受賞してもおかしくないということでは、主演男優賞の小野大輔も同様。2014年は確かに、『黒執事 Book of Circus』(セバスチャン・ミカエリス)、『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』(空条承太郎)、『ばらかもん』(半田清舟)、『繰繰れ! コックリさん』(コックリさん)など文句なしに主役が多かったですね。でも、助演も合わせると3回めの受賞ですか。
神田沙也加に関しては、私は『アナと雪の女王』を観ていないので何とも……。残念ながら声優としてはほとんど存じ上げないので拙ブログでは評価外という感じです。爆発的ヒット作品という意味では作品自体に特別賞なり差し上げた方がよろしかったのではと思いますが、その特別賞が……もしくはシナジー賞を特別に2枠にするとかにできなかったのか。
今回もいろいろとおもしろい結果でした。
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2014年12月16日

2014年12月2日からの地震メモ

2014年12月2日からの地震メモです。

千葉・茨城を中心に近県の有感地震は以下のとおり。
2014年12月2日20時52分頃 茨城県沖 M4.1 深さ約50km 最大震度3
2014年12月4日12時35分頃 千葉県東方沖 M4.5 深さ約20km 最大震度3
2014年12月4日19時29分頃 茨城県北部 M2.3 深さ約10km 最大震度1
2014年12月6日1時19分頃 千葉県東方沖 M3.4 深さ約10km 最大震度1
2014年12月9日20時11分頃 茨城県沖 M4.2 深さ約40km 最大震度2
2014年12月10日10時25分頃 父島近海 M4.1 深さ約10km 最大震度1
2014年12月11日3時14分頃 千葉県東方沖 M3.5 深さ約10km 最大震度1
2014年12月13日16時20分頃 茨城県南部 M3.7 深さ約80km 最大震度1
2014年12月13日21時39分頃 茨城県沖 M3.9 深さ約40km 最大震度2
2014年12月14日4時46分頃 茨城県沖 M4.5 深さ約30km 最大震度2
2014年12月15日19時54分頃 千葉県南東沖 M3.8 深さ約70km 最大震度2

茨城県沖の規模が大きめ。
2週間分くらいの記録になったはずなのに、この地域では地震は少なめ。


この間のM5以上または震度4以上の地震は以下のとおり。
2014年12月6日1時1分頃 若狭湾 M5.1 深さ約360km 最大震度1
2014年12月11日6時3分頃 石垣島北西沖 M6.2 深さ約250km 最大震度1
2014年12月11日15時7分頃 山梨県東部・富士五湖 M4.3 深さ約20km 最大震度4


13日、駿河湾で、漁船の刺し網に深海魚のミツクリザメが一挙に8匹かかったそうな。
たまたま通り道に刺し網が入ったのではという話なのだけど、一度に8匹とは。
ここ数日、台所のハカリが不安定。蛍光灯のチラつきも。
東日本大震災直後、日常的に揺れまくっていた頃感じていた身体の不調と同様な感じのここ数日。
腹部膨満感というか、食べ物が入っていかない感じ。自分にしかわからない感覚だけれど、胃もたれがあるわけでもなく、逆流性食道炎の症状とも違います。取り立てて気分が悪いというわけでもなく。なんかこう、体内が空気で満たされているような感じというか。でも、ガスが溜まっているというわけでもなく。
頻繁に微振動を感じることもあり、なんか落ち着かない雰囲気。
これから数日、日本全国が爆弾低気圧にさらされることになりますが、低気圧通過後が気になります。
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2014年12月12日

ゲシュタルト崩壊とゲニウス・ロキ

今回は、2冊の本について。

『だれの息子でもない』 神林長平
珍しく新刊が早く読めた。この本の存在を知って、図書館ですぐに予約したのだが、なぜか人気がないようでほとんど予約が入っていなかった。予備知識ほぼゼロで読んだが、こんなに面白いのに?
時は近未来。どこを対象にしているのやら明確ではないのだが、各戸に1台、「オーデン改」と呼ばれる携帯型対空ミサイルが配備されている。
といっても、話の中心はこの家庭用兵器というわけではなく、戦争というわけでもない。
主人公は、安曇野の市役所に勤めているのだが、オーデン改の不正使用などを防ぐという立場でもありつつ、そんなことはほぼ起き得ないことなので、通常は亡くなった人のアバターをネット内から消去するという仕事をしている。
この世界では、ネット内では自らの化身としてのアバターを作るのが一般的となっていて、このアバターはオリジナルの行動パターンや趣味・嗜好がフィードバックされていくので、限りなくオリジナルに近い存在となっている。死しても、そのアバターがネットの中に残ってしまうことが有り、このネット上の幽霊である「ネットファントム」を消去することが一役人の仕事になっているわけだ。
物語は、主人公の死んだはずの父親がリアルな存在に見える状態で現れることから始まる。
離婚の末に孤独死している父親は、文字通り溶けて無くなって床にシミを残していた。何もかも処理された後で、シミのみを見ただけでしっかりと遺体を見ていない主人公にしてみれば、本当に死んだのか確信が持てないのも無理はない。
そこから、話が始まるのだが、内容については触れないことにしよう。
なにしろ、読んでいると、自らの存在に何度もゲシュタルト崩壊を起こしそうになる。鏡に向かって誰何すると自らの存在にゲシュタルト崩壊を起こすというけど(本当に精神が崩壊して危険なので絶対にやらないでください)、それを垣間見たような気分になる。
筋はそっちのけで、出てきた単語でひっかかったものを自分なりに調べたので、2つご紹介。
ひとつは、「ビタミンちくわ」。長野では、一般的なちくわだそうだが、初耳。その昔、海産物に恵まれない内陸の長野のために、かにかまなどで知られる石川県のメーカー「スギヨ」がちくわに塩を詰めたものを開発し、それが後に改良されて栄養価を高めたものが売られるようになったとのこと。元々、能登地方で獲れたブリは飛騨や信州に流通していたのだそうで、それがこのちくわの開発のヒントになっているのだとか。ビタミンちくわは、カレーに入れるのも定番らしい。ビタミンちくわ開発のエピソードを知って、「信越」とか「北信越」とひとくくりにされる信州と新潟や北陸地方との深い関係性がよく理解できたような気がした。長野県と同じく内陸の埼玉県で育ったが、ビタミンちくわは見たことがない。地域性がよくわかる面白いエピソードだ。
もうひとつは、「キャッチ22」。もともとは、戦争の中にある狂気を描いた小説のタイトルなのだけど、英語圏では慣用句として使われるらしい。パラドキシカルな状況を指すことば。この小説の中に出てくる軍規22項で、「狂気に陥ったものは自ら請願すれば除隊できる。ただし、自分の狂気を意識できる程度ではまだ狂っているとは認められない」というような矛盾した状況を指しているらしい。こういった、内容を知らないと全く理解できない言葉を教えてもらえるのはありがたい。
神林長平作品は初めて。原作が元になっているアニメ『戦闘妖精・雪風』は途中まで観たけれど。なかなかに面白かったので、また読んでみようかな。

『東京の地霊(ゲニウス・ロキ)』
 鈴木博之
建築史家である著者が、土地にまつわる文化的・社会的背景とその土地の歴史とを教えてくれる。この本では、東京の13箇所について書かれている。
江戸時代後期から明治・大正・昭和時代の土地の歴史を紐解きながら、その土地に染み込んだクセのようなものを解説してくれる。
茶道の聖地と化した護国寺の話とか、山県有朋の椿山荘とか、色々とあるのだけれど。
例えば、岩倉使節団に参加した久米邦武の話。
岩倉使節団が見聞してきたことをまとめた『米欧回覧実記』を記したのが久米邦武で、それで得た金で目黒に五〇〇〇坪の土地を買ったのだという。そのときに得た土地を一部売却したのがビール会社で、彼はそれをビール会社の株券に変えた。それが恵比寿駅前のこと。なるほど、「なぜあそこにビール会社が?」と思っていたのだけれど、そういう経緯だったのね。
それからもうひとつ。著者の鈴木さんは、庭師・小川治兵衛という人物に並々ならぬ興味をもたれているようで、彼のことをまとめた本を書きたいと言っているのだが(2013年に刊行している様子)、この小川治兵衛が作った庭で都内に残っているのは、北区西ヶ原の古河邸の日本庭園と鳥居坂の国際文化会館の庭園だそうだ。もうひとつ、小川治兵衛が作った庭園が、世田谷区桜新町にあった長尾欽弥邸の庭園だという。
この長尾欽弥という人は、「わかもと」という薬を当てて財を得た人だという。これは、あの「強力わかもと」だよね。うちには私が小さい頃から「わかもと」があって、私もよく飲んでいた。父がよく飲んでいた薬だ。
この長尾邸は、現在、深沢高校になっているのだが、庭園はほとんどなくなってしまった。一部建物が残っていると書かれていたので調べてみると、清明亭という茶室が現存しているが、深沢高校のサイトによると、東日本大震災以降は使われていないとのこと。写真を見ると、なるほど立派だ。なんとか補強・修繕して保全してもらいたいものだ。桜新町は新興住宅地であり、こうした大庭園は土地に根付かなかったのではないかというのが著者の見立て。地霊が逆説的に語られている。
長尾欽弥は近衛文麿と仲が良かったらしく、自殺する前日まで長尾邸に居たのだそうだ。そして、自宅に戻って服毒自殺した枕元には常用薬だった「わかもと」と空になった小さな茶色い壜があった。一節に寄ると、毒を入手したのは製薬会社をしていた長尾夫妻からであったとも言われているとか。
他にも興味深い逸話はたくさんある。ジョサイア・コンドルの名前もそこここに出てくるし、かつての財界人やお金持ちたちが建築や庭園に執心していたことや、各地に競って別荘を建てたことなども面白い。
江戸から明治に切り替わる頃、桑茶令というのがあって、今まで武家の土地だったものがお上に上地され、それが身分関係なく町人にも売られて、桑や茶が植えられたのだそうだ。桑や茶は当時日本の主要な輸出品目で金になり、当時の東京は農業都市を目指していたらしい。それを機会に、一般市民である町人も東京に進出してきて、様々に土地が変化していくきっかけになったのではないかというのが著者の説。
いわゆる歴史には疎いのだが、もともと土地の記憶に興味が有り、この本はとても刺激になったので、類似のものを探してまた読みたいと思う。
posted by nbm at 16:51| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月09日

意外な落とし穴

あれは3週間ほど前のこと。
11月も半ば過ぎになってから、ようやく衣替えを敢行したのですが、重い衣装ケースを動かすことは私の腕にはまだ早かったらしく、どうもそれから具合が悪い。
せっかくよくなってきたかと思い、少し負荷を増やして筋トレを始めた頃でもあったため、どうやら負荷をかけすぎたようですね。
おまけに同時に肩も痛めてしまい……これはもしやしてと思って履いたのですが、ひと月ぶりに医師の診察を受けると
「四十肩だね」
……ついにきてしまったか、その時が!
肩のレントゲンを撮ると、骨などには異常はなく、関節内の炎症でしょうという話。
「すぐに治したいなら注射するけど?」
いえ、遠慮しておきます。今日は注射を受けるメンタルがありません……
実は、朝からなんだか気分が優れず。なんでもなかった右肩が急激に凝って、気分が悪くなるほど。
温めたりマッサージ器を当てたりしてどうにか動けるまでになり、やっとのことで病院に行ったのでした。
ということで、湿布を貼ってしばらく様子をみることにしました。
どこかに不具合が起きると、そこをカバーしようと他の箇所にも不具合が起きるという悪循環に陥りました。

話はちょっと変わります。
先日、1年半ぶりに車の運転をしました。
それ以前は、実家の両親の入院やらなにやらで車を運転する機会が多かったのですが、父が亡くなり母が施設に入りとなると実家に行く機会も無く、諸事情により今は実家のことと母のことを兄弟たちに任せているため、動く機会がありません。
かくして、私が運転する機会は無くなり、今に至るということでして。
買い物は徒歩か自転車で済んでしまうし、ちょっとした距離に出かけるときはダンナさんが運転してくれるので、そうこうしているうちに1年半が経ってしまい、すっかりペーペードライバー化。
ですが、ダンナさんの仕事を手伝う機会がありまして。自動車修理を生業にしているので、車を引き取りに行くのに、お手伝いが必要なことがあります。で、今回そんな機会が巡ってきました。
ダンナさんは「今回はいいよ」と断ってきたのですが、私としてもペーパードライバーのままでいるわけにもいかず。
これをよい機会に運転しようと目論んだ私は、まず近くのスーパーまで敢えて車で出かけ、一人路上教習を行ってみました。骨折した左腕がどの程度運転に影響するのかわかりませんでしたが、オートマ車のため、左手でシフトレバーを操作するのは最初の発進と最後の駐車のときくらいなので、なんとかなるな、と。
一周りしてきて、さほど問題なく思えたので、ダンナさんに引き取りに行ける旨を連絡しまして、その日の午後に引き取りと相成りました。
行きはダンナさんの運転で助手席に乗って行き、帰りはダンナさんがお客さんの車を運転するので、私はうちの車を運転するわけです。ところが、すぐに問題にぶち当たりました。
右折ができない……
スーパーに教習に行ったときには、ほとんど左折ばかりだったので気付かなかったのですが、右折のときにハンドル操作が難しいことが発覚。それでもなんとか運転できますが、左腕が痛い。
いわゆる順手でハンドルを持つと、左折で左にハンドルを回すのは右手が主なのでよいのですが、右折となると意外と左手頼みになるものですね。左手が逆手でハンドルを持てれば、解決できる問題なのですが、やってみると急には逆手で持てないものです。ハンドルの穴に手を突っ込むのが意外と難しい。
その昔、パワステのない車だと逆手で運転したりしたもんです。不肖私が自動車部に在籍していた際、重ステのハンドルを回す練習というのがありました。かなり思い切り力を入れないと回せませんでした。逆手だと、力が入るので、昔の職業運転手さたちは、逆手で運転していたのです。
ですが、パワステが標準装備となった現在では、逆手ハンドルは褒められた持ち方じゃありません。咄嗟の動きがしにくいですし、万一のときにハンドルを持ったままエアバッグが作動したら……
でも、今の私には右折時に限り、左手だけ逆手ハンドルが有効です。右手は順手のままで補助的に動けるので、咄嗟のときには右手が対応できます。とにかく、右折は慌てずゆっくりとやります。
右折が難しい以上、積極的に車に乗ろうとは思いませんが、どうしても必要なときは逆手作戦で乗り切りたいと思います。

さて、車の話題が出たので、ついでにもうひとつ。
先日、友人の車がディーラーの無料点検を受けたそうです。
しかし、その直後なんだか車が不調で、うちのダンナさんの所に持ってきました。
ダンナさんは、車のワンオフ部品を作って取り付けるのが本来の仕事ですが、もちろん普通に整備や車検などもやります。
友人の車は、バッテリーが弱っていて、エンジンがかかりにくい状態だったようですが、それ以外にもいくつか不具合があり、極め付きにブレーキのディスクパッドが擦り減っていたのを発見。スポークの隙間から工具を使って覗きこめばすぐにわかる状態だったのにもかかわらず、でした。
ディーラーによるかもしれませんが、つまり、無料点検くらいでは、人の目で確認してくれないってことですね。そこではどうも、コンピュータ診断機で確認するだけだった様子。
私は詳しいことはわかりませんが、コンピュータ診断機を車につなげると、センサー等により故障箇所や故障の可能性を教えてくれるというようなシステムだと思われます。
ですが、そのディーラーの無料点検では、大事なことがいくつも見落とされていたことになります。
これまでにも、様々耳に入ってくるのですが、近年、ディーラーでの修理は主にアッセンブリー交換(丸ごと交換)。悪い所があったら、丸ごと取り替えるというのが基本のようで、その中の細かい箇所だけを直すという感じではないらしい。それが高い修理代の元となることも。
もうひとつ余計なことを言うと、ディーラーでは整備は若い年代にやらせるという所が多いと聞きます。もちろん、すべてのディーラーがそうだとは言いませんがね。経験を持つ先輩格は、工場長やフロントになるとか営業に回るとか、直接の整備仕事をしないことになります。メカニックの知識のある営業を育てようという意味もあるかもしれないし、腕のよい経験を積んだメカニックを整備士のまま残しておくところもあるかもしれないし、営業サイドの仕事を経験して整備に戻ることもあるかもしれません。

今回の話を聴いて、正規ディーラーだからといって、闇雲に信用するのも危険なのだなと思った次第で。
点検に出す際には、点検内容を確認するなどした方が安心かもしれませんね。
自動化されることで生じる穴というのもあるんだな、と。
だからって、街の自動車修理工場の方が絶対にオススメというわけではありません。
何にせよ、プロだと思って任せたのに裏切られることってありますもんね。
素人であるこちらが注意できることなんて、ほとんどないのかもしれないですが。

正直、車に関することは、ずっとダンナさん任せなので、一般的なことがよくわかりません。
JAFの会員にもなってないし、どっちかといえばJAFのような役割を担っている側だし。
車検も修理も点検もダンナさんにお任せです。
タイヤ交換くらいなら自力でやった経験がありますが。
医者もそうだけど、信頼できる車の修理工場っていうのも選択が難しいですね。
タグ:肘関節骨折
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2014年12月07日

輝け!nbm Awards 2014<音楽編>

今年ももうひと月足らずということで、今回は、「輝け!nbm Awards 2014<音楽編>」をお送りしようと思います。
ここ数年、音楽を聴くヒマがなく、今年も新しい音楽をほとんど仕入れておりません。
ということで、今年も、アニメソングに限定してお送りしたいと思います。

私nbmの独断と偏見で、今年放映されたアニメ作品に使われた曲から選んでおります。(少々例外もあり)
以下、敬称略。リンク先がリンク切れの際はご容赦ください。リンク先は、音楽優先・アーティスト優先で映像は二の次で選択しています。

<電波曲賞>
「ポニーテールの四十」ベッキー(Vo:斎藤千和)『のうりん』第8話ED→YouTube
嫁に行きたいのに行き遅れた四十代の悲哀を歌っているのだが、はっちゃけてて悲惨さを感じさせないところが良し。
「健全ロボ ダイミダラー」遠藤会『健全ロボ ダイミダラー』OP→YouTube
健全なんだか不健全なんだか。不健全を力尽くで押し通されると健全になってしまうというか、不健全だからこそ健全なのだというか。その辺りを勢いで押し切っている所が○。
「寧子さんの歌1」YouTube「寧子さんの歌2」YouTube寧子(Vo:種田梨沙)『極黒のブリュンヒルデ』挿入歌?
心の中のつぶやきをついつい歌ってしまう寧子さんの鼻歌2曲が忘れられない。
「Welcome!!DISCOけもけもけ」歌:コックリさん(小野大輔)/台詞:狗神(櫻井孝宏)、信楽(中田譲治)『繰繰れ!コックリさん』OP
YouTube
豪華声優陣競演。中田譲治さんが歌ものに参加しているのを初めて聴いた。それだけでも満足の1曲。

<新人賞>
「grilletto」GARNiDELiA『魔法科高校の劣等生』OP2→YouTube
「BLAZING」 GARNiDELiA『Gのレコンギスタ』OP→YouTube
今年、大活躍のGARNiDELiA。Vo.メイリアは『メカクシティアクターズ』でも歌っている。実力者が多くひしめくアニソン業界にまたひとつ大きな新星現る。ドラマティックなメロディラインと力強いヴォーカルが魅力的。今後も活躍しそうで期待大。
「いつかの、いくつかのきみとのせかい」fhána『僕らはみんな河合荘』OP→YouTube
fhánaも昨年からアニメソングを多く手がけているバンド。高音が綺麗な女性ヴォーカルが印象的。作品によっては、ハマる作風。

<起用賞>
「Set Them Free デスクトップドラムver.」Dr:神保彰『となりの関くん』ED→YouTube
こんなことに神保彰を使う贅沢さよ。ご本人はコスプレまでして楽しそうだ。往年のフュージョンファンには驚きの1曲。
「Be mine!」坂本真綾『世界征服〜謀略のズヴィズダー〜』OP→YouTube
なんと、作曲はthe band apart。まさかのバンアパ。でも、曲はキャッチーで、歌うのは坂本真綾だし、文句なし。
「Trigger」Yuuki Ozaki (from Galileo Galilei)『残響のテロル』OP→YouTube
いい音源がないのでアニメPVを。後半にバックで流れます。
菅野よう子が音楽を手がけるというので話題になった作品だったが、またすごい所からヴォーカルを引っ張ってきたなという印象。今まで女声曲が多かったイメージがあるので、男声は新鮮にハマった感じがした。
「ギミー!レボリューション」内田真礼『俺、ツインテールになります。』OP→YouTube
作曲は、これまた驚きの田淵智也 (UNISON SQUARE GARDEN)。 内田真礼が歌う曲としては今までで一番好き。キャッチーでかわいらしい曲。
「聖者たち」People In The Box『東京喰種』ED→YouTube
まさかPeople In The Boxがアニメの主題歌に使われる時が来るとは……最初のミニアルバムから聴いていたバンドなので、ファンとしては嬉しいような意外なような。

<タイアップ賞>

「午夜の待ち合わせ」Hello Sleepwalkers『ノラガミ』OP→YouTube
パンチの効いたロックで、秀逸なOP映像とともに印象に残った曲。
「風が知ってる」赤い公園『とある飛空士への恋歌』ED→YouTube
不思議な空気感を持つサウンド。のびやかな女性ヴォーカルが心地よい。
「オオカミハート」 オレサマ。『オオカミ少女と黒王子』ED→YouTube
イラストレーターうとまるさんのポップな絵柄が楽しいMV。MVの雰囲気同様ポップな曲調が古めかしいような新しいような。
「unravel」TK from 凛として時雨『東京喰種』OP→YouTube
アニメタイアップも多くなった凛として時雨。今年も何曲かやっているが、この曲が一番心に残る。
「Innocence」NoisyCell『ばらかもん』ED→YouTube
これも秀逸なED映像と相俟って心に響く。
「Respect for the dead man」 Pay money To my Pain『ノブナガン』OP→YouTube
ヴォーカルKの遺作となったアルバムの中の曲ということで、聴いていてなんだか複雑……
「僕らについて」メレンゲ『ピンポン』ED→YouTube
実写版の映画で起用されていたスーパーカーの「Yumegiwa Last Boy」を彷彿とさせるような曲。
「EXiSTENCE」SiM『神撃のバハムート』OP→YouTube
ミクスチャー系もまだまだ健在なんだなと思わせた。こういうハードな感じも好きだ。

<声優ボーカル賞>

「かんちがいロンリーナイト」DROPKIX(Vo:諏訪部順一)『スペース☆ダンディ』第20話ED→YouTube
前奏のリフが頭に残る。諏訪部さん、ノリノリである。
「掌 -show-」喜多村英梨『シドニアの騎士』ED→YouTube
「凛麗」喜多村英梨『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』ED→YouTube
今年はキタエリの曲が作品にハマっているな。こういうド演歌ロックみたいなのは似合う。
「聖剣なんていらない」榊原ゆい『星刻の竜騎士』OP→YouTube
ゆいにゃんの声には抵抗を感じることもあるが、この曲はかわいい。
「ツインテール・ドリーマー!」ツインテイルズ[テイルレッド(上坂すみれ)、テイルブルー(相坂優歌)、テイルイエロー(赤ア千夏)]『俺、ツインテールになります。』ED
YouTube
爽やかで良い曲だ。3人の声のバランスも良い。ツインテールを守るというのが主題の作品なので、それをストレートに歌った歌詞も良し。
「Schwarzer Bogen」原田ひとみ『魔弾の王と戦姫』ED→YouTube
声優としてはさておき、歌手としての原田ひとみの声は素晴らしいと思っている。裏返らないギリギリの高音が堪らない。

<アニメソング・アーティスト賞>

「Rising Hope」LiSA『魔法科高校の劣等生』OP1→YouTube
コンスタントにアニソンを歌っているLiSA。他にもあるけど、この曲は最初の歌い出しが強く印象に残る。
「Dazzling Smile」平田志穂子『Persona4 the Golden ANIMATION』ED→YouTube
アニソンアーティストというよりゲームソングアーティストなのかもしれないが。段々トーンダウンしてきているような気もするけど、相変わらず曲は良い。
「IGNITE」藍井エイル『ソードアート・オンライン』OP→YouTube
相変わらず、出ないんじゃないかと心配するようでいてちゃんと出る高音の危うさが魅力。
「heavenly blue」Kalafina『アルドノア・ゼロ』OP→YouTube
「believe」Kalafina『Fate/stay night』ED→YouTube
安定のKalafina。ドラマティックで美しいコーラスは、作品の世界観を反映する。

<楽曲賞>
「ウィッチ☆アクティビティ」KMM団[倉石たんぽぽ(井澤詩織)、飾鈴(麻倉もも)、宇津木環那(夏川椎菜)、目野輪冥(飯田友子)、桂虎徹(日岡なつみ)]『ウィッチクラフトワークス』ED→YouTube
EDの映像と相俟って、とにかく頭に残る曲。往年のテクノポップとたんぽぽちゃんたちの声が融合。
「BRYNHILDR IN THE DARKNESS -Ver. EJECTED-」『極黒のブリュンヒルデ』OP→YouTube
近年あまり聴かないインストゥルメンタルの主題歌。それだけに強いインパクトを残す。
「すているめいと!」イオシスjkガールズ『ディーふらぐ!』OP→YouTube
こういうガーズルパンクも好き。
「齧りかけの林檎」竹達彩奈『デンキ街の本屋さん』OP→YouTube
なんとなんと、作曲はかの筒美京平。往年のアイドルが歌っていた曲のようなキラキラ感は健在。

<歌唱賞>
「誰か、海を。」Aimer『残響のテロル』ED→YouTube
菅野よう子のドラマティックな楽曲を情感いっぱいに歌う。
「BEAUTIFUL≒SENTENCE」メイガス・トゥー[浅見リリス(CV:原由実)、神無月アリン(CV:内田彩)]『トリニティセブン』ED1→YouTube
アイマスとμ'sの融合……そして、テクノポップに乗せた高速ラップ。4曲のEDの楽曲はすべて、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDによるもの。ヒロインたちが2人ずつ歌っている。他の曲も悪くはないけど、この曲が秀逸。

<作品トータル賞>

『そにアニ -SUPER SONICO THE ANIMATION-』 第一宇宙速度
「情熱ロケット」(→YouTube)、「ハッピー☆LUCKY STAR!」(→YouTube)、「SUPERORBITAL」(→YouTube)など名曲多し。完成度の高いガールズパンクが聴けて楽しかった。
『ラブライブ!』 μ's
「Dancing stars on me!」(→YouTube)や「Snow halation」(→YouTube)など、相変わらずしっかりした曲作り。
アニメ本編ではないもののユニットにこりんぱなによる「after school NAVIGATORS」→YouTubeは秀逸。
『メカクシティアクターズ』 じん
OP「daze」じん ft. メイリア from GARNiDELiA(→YouTube)やED「days」 じん ft. Lia(→YouTube)、ボカロ曲「カゲロウデイズ」(→YouTube)など名曲揃い。音楽が大元になっている作品だけにその切ない世界観を表現した楽曲は素晴らしい。

<nbm大賞>
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND
『ウィッチクラフトワークス』ED「ウィッチ☆アクティビティ」(→YouTube)や、『トリニティセブン』ED1「BEAUTIFUL≒SENTENCE」(→YouTube)の楽曲の完成度の高さやセンスには脱帽。
ということで、今年の音楽編のnbm大賞は、テクノポップユニットTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDに差し上げます。

最後に、アニメとは関係なく、この年末に来て名曲を聴いたのでご紹介。
ロバート秋山による「TOKAKUKA」。とある番組をたまたま見ていて、この動画(→YouTube)に遭遇。すげぇ笑った。特に、あきる野ルピアのくだりが最高。

ということで、nbm Awards 2014<音楽編>をお送りしました。
アニメ音楽からの選出でしたが、音楽よりも映像の力が大きいと感じたものは、後日発表予定のnbm Awards 2014<アニメ編>の方に入れます。

タグ:nbm Awards
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2014年12月02日

ウチナーグチマディン ムル

山之口貘詩集『鮪に鰯』
図書館の本棚から何気なく手に取った1冊の詩集。暖かなオレンジ1色の背表紙が目を惹いたからだ。パラパラとめくっていると、見覚えのある一節が目に飛び込んでくる。
ウチナーグチマディン ムル

こんなところでこの一節に再会するとは……
それは高校1年生の時のこと。現国の先生が言った「ウチナーグチマディン ムル」が、その先生を真似するときの定番の一節だったので、言葉だけが脳内に記憶されてしまったのだが、それがどんな意味を持つ言葉だったのかはさっぱり記憶外。「ウチナーグチ」が「沖縄の言葉」ということだけはわかるのだが。
それは、山之口貘さんの「弾をあびた島」という詩の一節だったのだ。おそらく、この詩が現国の教科書に載っていたのだと思われるのだが、まったく記憶にない(笑)
読み返してみると、続きがあることが判明(というか、忘れていただけだけど)。
ウチナーグチマディン ムル
イクサニ サッタルバスイと言うと

とある。
「沖縄方言までもすべて
 戦争でやられたのか」(と言うと)
という意味だとわかった。
すげぇヘヴィな詩だったんだな。
沖縄で生まれ育った詩人が故郷に久しぶりに帰ったときのこと。「ガンジューイ(お元気か)」と沖縄方言で挨拶した詩人に、土地の人は「はいおかげさまで元気です」と日本語で応える。その上で、上記の沖縄方言を投げかけると、土地の人は苦笑しながら「沖縄語は上手ですね」と応えるのだ。
調べてみると、若き日に故郷を出て上京し、50代に沖縄に戻っているようなので、故郷を離れていた間にあった戦争と、それによる沖縄の状況の劇的な変化というのが、どれだけのものだったのかが端的に表れている詩になっているのだろう。
「ウチナーグチマディン ムル」が代名詞だった現国の先生は、うちのダンナさんの苗字をいつも間違えて呼んでいた。読みが難しい苗字だったので先生なりに苦心して読んだのだと思うのだが、ダンナさんは間違いを訂正することなく、クラスのみんなもなぜかスルーしていたため、ずっと間違ったまま呼ばれ続けた。現国の先生なのに……出席番号はアイウエオ順だったから、そこから推理もできるはずなのに見当違いの読み方を続けていたのはナゾだ。
変なことを覚えているもので、「ウチナーグチマディン ムル」に匹敵するものが他にもある。こちらは、古文の先生が言った「む・むず・らむ・けむ・めり・べし・らし・まし」だ。推量の助動詞。これも、途中で声が裏返る先生の真似をしていたのがこの一節だったため、忘れていない。
時が経って、学校で習ったことはほとんど忘れてしまったような気がするが、変なことだけは覚えているものだ。
さて、話は詩集に戻る。
山之口貘さんの他の詩は、私には響かなかった。ほとんど、経済的に苦しい暮らしを嘆くだけのものだ。金子光晴さんの書かれた序文によると、
びんぼうや、死は貘さんがいとしんで飼っている小動物のようなものであろう。いろいろめいわくをけられながらも、貘さんは、決してつよい声で叱ったりはしないので、そこで、びんぼうも少々のさばり加減だったのかもしれない。

とあるのだが、詩集の中の死も、借金の返済を迫られたり、質屋に行ったり、貧乏生活を想像させるものがとにかく多い。金子さんいわく、自分はこの先「『売り詩』を書かねばならないハメになるだろう」と。これは貘さんが亡くなった後の詩集であるので、貧乏でも自分が書きたいものを書いたのであろう貘さんを羨んでいるわけだ。
すごく現実的で、これが詩の範疇に入るのかと思うような詩ばかりだった。情緒というものが感じられず、まるで日記のようで、直接的でわかりやすいことこの上ない。でも、こういう素直な心情の吐露も、間違いなく詩なのだろう。好みの詩ではないけれど、信念を貫き通したという意味では、格好良いと思える。


『穴』 小山田浩子
こちらを読む前に、デビュー作である前作『工場』を読んだのだけれども、なんともいえない作風で……(→過去記事とりとめのない3冊)芥川賞受賞作品とは読んだ後から知った。そうだっけ?
でも、それで大体作風がわかっていたので、ある意味安心して読んだ。
『工場』のときも感じたけれど、圧倒的な”居心地の悪さ”がある。
改行が少なくて、見開きの頁いっぱいに活字が詰まっているので、そこからして閉塞感を生んでいるのかもしれない。話は長くないのだが、早くこの閉塞感から脱出したいと思わせる。そんな世界観が構築されるのだから、好き嫌いは別にして、よくできている作品なのだとは思う。
短編が3題。
表題作「穴」は、夫の転勤により片田舎にある夫の実家の隣に住むことになった主婦の話。途中から意外な人物が登場するのだが、この人の言い草がなんだか古めかしい。昭和初期の感覚か。とにかく、この人物だけ何十年も前から時が止まっているような印象を受ける。
おなじみの謎生物が出てきたり、家族の謎行動が描かれたりするが、ひとつとして解明されず、謎なまま終わる。読み手としては、すっきり解決してほしいところをうやむやなまま放置されるので、もやもやが残るのだが、考えてみれば、起承転結があるのは物語だからであって、現実生活はその途上の連続であるわけで、途上を切り取っただけだと捉えれば何の不思議もない。
あとの2題「いたちなく」と「ゆきの宿」は、斉木くんシリーズ。前作に収録されていた「ディスカス忌」とほんのりリンクしている。
斉木くんが結婚して買った新居にいたちが棲みついてしまったという嘆きを聞く話と、その新居に遊びに行ったら思わぬ雪で急遽泊まることになってしまった話。どちらも、語り手に付き添う奥さんがいい味を出している。
ちょっと思い当たったのだけど、黒沢清監督が作る映画に、少し雰囲気が似ているかもしれない。どんよりとした曇り空がいつまでも続くような感覚、無機質な廃墟、謎な行動をする人たち、みたいな空気感。
最近、小説に関しては、物語を楽しむこと以外の読み方というものを体得したので、この方の作品はこの閉塞感を感じるのが主題なのだと理解して読むことができた。でなければ、読んでいて辛いだけの作品かもしれない。
楽しいだけが読書じゃないと思わせてくれるという意味では、新鮮な感覚が楽しめる1冊。

今回の2冊は、あまり楽しくない読書だった。でも、つまらなかったというわけではない。
今年もあとひと月。あとどれだけ本が読めるだろう。今、読みかけは2冊。
『東京の地霊』 鈴木博之
『だれの息子でもない』 神林長平
その後に控えているのは、
『眼の誕生 カンブリア紀大進化の謎を解く』 アンドリュー・パーカー
『司馬遼太郎短編全集十二』
司馬遼太郎の短篇集は、「木曜島の夜会」が読みたいだけなのだが。
最低、この4冊は年内に読みたいのだけれど、読みきれないかも。
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2014年12月01日

2014年11月19日からの地震メモ

2014年11月19日からの地震メモです。

千葉・茨城を中心に近県の有感地震は以下のとおり。
2014年11月19日11時32分頃 茨城県北部 M3.1 深さ約10km 最大震度1
2014年11月20日9時49分頃 茨城県沖 M3.7 深さ約40km 最大震度1
2014年11月20日19時6分頃 茨城県沖 M4.1 深さ約50km 最大震度2
2014年11月21日20時29分頃 栃木県南部 M3.3 深さ約70km 最大震度1
2014年11月22日4時41分頃 栃木県北部 M2.4 ごく浅い 最大震度1
2014年11月26日11時44分頃 群馬県南部 M2.3 深さ約10km 最大震度2
2014年11月27日4時56分頃 千葉県南東沖 M3.4 深さ約80km 最大震度1
2014年11月27日5時17分頃 千葉県東方沖 M3.6 深さ約30km 最大震度1
2014年11月27日6時18分頃 茨城県沖 M4.3 深さ約10km 最大震度2
2014年11月28日19時17分頃 茨城県北部 M3.2 深さ約10km 最大震度1
2014年11月30日16時53分頃 新島・神津島近海 M2.9 深さ約10km 最大震度2
2014年12月1日4時4分頃 千葉県東方沖 M3.8 深さ約20km 最大震度2


この間のM5以上または震度4以上の地震は以下のとおり。
2014年11月20日10時51分頃 福島県沖 M5.3 深さ約40km 最大震度4 (当地 震度1)
2014年11月22日22時8分頃 長野県北部 M6.7 深さ約10km 最大震度6弱 (当地 震度2)
2014年11月22日22時37分頃 長野県北部 M4.3 深さ約10km 最大震度5弱
2014年11月24日6時12分頃 長野県北部 M3.8 深さ約10km 最大震度4
2014年11月25日6時26分頃 長野県北部 M4.1 深さ約10km 最大震度4
2014年11月30日8時0分頃 三重県南東沖 M5.0 深さ約10km 最大震度1

長野県北部は、遡れば4日前の11月18日18時29分頃からM2.5・M2.4・M2.6と3回立て続けに揺れた後、翌19日にM2.1があって、それから22日のM6.7が発生。それ以前もコンスタントに揺れている場所なので、特に目立った前兆という風には見えません。
その後の余震はこれまでに有感だけで90回ほど。特に翌23日は1日で50回もの有感地震が発生しています。
糸魚川静岡構造線上の活断層が震源とのことで、気味が悪い場所ですね。
火山活動も各地で活発化していますし、落ち着かない感じです。
三重県南東沖(M5.0)も珍しい。

海外の主な地震。
2014年11月26日 23時34分頃 インドネシア付近 M7.0
posted by nbm at 11:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 地震 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする