2007年11月29日

赤ずきんちゃんご用心!

でもね、狼は基本的には人を襲ったりはしないそうですよ。

先日のNHK「ダーウィンが来た!いきもの新伝説」で採り上げられていたのは、スペインの狼。オモシロ映像満載でした。ぶどうを食べる狼、魚獲りをする狼…。見たことありません(笑)
それにしても、最後にちょこっと出てきた子狼のかわいかったこと!まだ毛色が真っ黒な子狼が、小さな犬歯を見せながら、いっちょまえに「アオアオ〜ン!」って遠吠えするのです。たまんねぇな。今晩深夜に再放送されるようですので、ご覧になりたい方は、そちらをどうぞ。

さて、本屋で漫画を見かけて気になって、アニメを観てみたら面白くて、ハマってしまった「ZOMBIE-LOAN」。死んだはずの人間が渡し守とローン契約をして命の融資を受けゾンビとして復活し、違法ゾンビを退治して小金を稼いでローンを返済し人間に戻ろうとするというお話。テレビ朝日で深夜に放映されていたようなのですが、途中で終わってるってことは打ち切りくらったのか。あ、テレ朝放映は関東だけみたいです。でも、DVDでは最終話まで収録されるようですし、AT−Xでは、ちょうど昨日から再放送されているようです。これで全国にお披露目。ちなみに、原作は「ローゼンメイデン」でお馴染みのPEACH-PITですから、面白くないわけないか。

あるエピソードでは、狼信仰がモチーフに使われていました。調べてみると、狼信仰の中心は、三峯神社や宝登山など秩父にあったようで、ちょっと驚き。狛犬ならぬ狛狼がお出迎えしてくれるそうですよ。狼への捧げ物は、小豆らしい。信仰や生命論と豆ってのは結びつきが深いものですが、ここでも豆ですか。

ということで、狼信仰について調べてみることに。
しかし、最初でちょっとつまらなくなる。狼が「大神」とか呼ばれてるなんて聞くと、さぞや歴史的に古いものかと思いきや、どうやらせいぜい江戸時代くらいまでしか遡れないらしい。なぁんだ…。もちろん、記紀にも狼の話は出てくるようですが、信仰として体系化されてはいなかったみたいで。狼信仰と言っても、神社に祭られている神のお使いという位置づけみたいだし。生類憐みの令が、狼信仰を助長したという見方もあるようですが、三峯神社が狼のお札を発行するようになったのは1721年頃。生類憐みの令が廃止されて10年も経ってからなのですって。狂犬病が流行って、それを治めようとしたことが狼信仰を広めたとも、逆に病を恐れて廃れたとも考えられているようです。狼は、畑を荒らすシカやイノシシを退治してくれることから、畑を守ってくれる存在として崇められていたようですね。また、修験道とも結びつきがあったようで、山伏を守る存在だったのかな。
宝登山(ほどさん)神社は、開山が1900年前というとんでもなく古い歴史を持つ神社ですが、元々は”火止山”と表記されていたようです。山火事で逃げ場を失った神様を巨犬が現れて火を消して救ったという話が残っているのだそうで。やっぱりここでも犬が出てくるわけですね。昔は狼も山犬も区別がつかないようで、ニホンオオカミが絶滅したとされる現在では確認のしようもないかもしれませんが。
三峯神社に参拝した帰り道は、一の鳥居までは後ろを振り返ってはならない。なぜなら、狼が送ってくれてるから。これが、本当の「送り狼」なんだね。
狼ネタでもうひとつ。「虎狼痢」とはコレラのことで、コロリと読むとか。当時は簡単にしに至る病だったからでありましょう。緒方洪庵もこの表記を使って本を書いているようですけども。たまたま当て字で使われたのかわかりませんが、虎や狼は疫病を防ぐシンボルとして考えられるようになったようです。コレラが日本で最初に大流行したのは、江戸時代。狼信仰が流行ったのは、ここにも一因があったのかもしれません。

さて、「ZOMBIE=LOAN」のOPテーマ曲は、The Birthdayの曲で、タイトルは「オオカミのノド」。この夏に発売された「アリシア」に入っています。チバユウスケのボーカルスタイルは好みではないのですが、シンプルなR&Rが好きな人には、かちょよく聴こえる1曲だと思います。
posted by nbm at 11:52| Comment(5) | TrackBack(0) | コミック・アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
【大和風土記】  「昔、明日香の地に老狼ありて多く人を喰ふ。土民怖れて大口神といふ。其処を名付けて大口真神と号(との)ふ」
 おっしゃる通りで、古来から神聖な動物と考えられ「大神」の義ありとされていますね。
 秩父の三峰、遠州の山住、丹波加佐の大川大明神などがオオカミを神使としているようです。
 
 「送りオオカミ」の語源ですが、昔、信州などではオオカミが子を産むとオオカミの産養(うぶやしない)または産見舞といい、赤飯を炊いてオオカミの巣に届ける風習があり、夜道を帰るとき、オオカミが後をつけたという俗信からです。
 この際、ころぶと食われるそうですよ、タバコの火がオオカミ除けにはいいそうです、ハハ、覚えたところで日本ではもう役立ちませんがね。
Posted by 雨月 at 2007年11月29日 13:37
こんばんは。

狼に豆!なぜですかね・・・
狐に油揚げといっしょで、
なにかいわれがあるのでしょうけど、小豆とはねぇ。
じゃ何が最適よ、と聞かれると困りますが。
うーん、つくねとか?

Posted by ptd at 2007年11月29日 18:45
狼と聞くと、私がまず最初に思い出すのが「北越雪譜」です。
3匹の狼が家に入り込み、人を襲ったという、、確か中学生の頃読んで、その生々しい描写に震えました。でもこれは事実ではないのでしょうか。
赤頭巾ちゃんのお話に登場する狼は、おばあさんをぺろりと飲み込んでしまったようですが、これは食べたのではなく、隠しただけだった?
Posted by 葛の葉 at 2007年11月29日 23:05
狼とゾンビと聞けば、私は「平井和正」を思い出します。
「幻魔大戦」にもゲスト出演したウルフガイシリーズの主人公の名は「大神」じゃなくて「犬神」ですけど(笑)
中学の頃、えらいハマったんですが、確か「狼信仰」がベースになっていたと思います。
マンガやアニメで平井和正の影響を感じる作品って多いですね。私はアニメが苦手気味なので、途中で投げた(原作者本人も)「幻魔大戦」を活字の方で挑戦してみようかなぁ。生きてる間に読み終わるかわかりませんが。(笑)
Posted by c.mama at 2007年11月30日 00:02
雨月 様

日本においては、肉食獣として動物の頂点にいたはずのオオカミですから
崇められても当然という気はするのですが、なんで絶滅してしまったのやら。
モンゴルでは、羊たちを守るためにオオカミを駆除するのですって。巣穴を見つけて子供を持ち去るのですが、種を絶やさないために必ず1匹は残してあげるのだそうですよ。連れ去った子狼は、サーカスで調教したりもするそうです。日本はバランスを考えずに駆除し過ぎたのでしょうかね?鹿や猿が里に下りてきて農作物が被害にあっていると聞きます。狼が健在だったら違ったのかな。
狼にはやっぱり豆ごはんなんですね(笑)なんでそうなんだろ?


ptd様

豆ってのは、世界中どこでも生命の象徴であることは確かなのですが
狼と豆ってつながりはまったくわかりませんねぇ。
肉食なのかと思ってたけど、ぶどうや魚食ってるくらいだから
雑食なのですよね。好物はって聞かれてもわからないなぁ。
日本の土俗信仰の場合は、古くは贄も捧げてたでしょうが
段々形骸化というか生でそのまま捧げることはなくなっているようですし
神道も仏教の影響を受けて不殺生を旨としているようですしね。
狼信仰は新しいもののようですから、血なまぐさいことはやらずに
お祝い(お祭り)しとけみたいな感覚だったのでしょうか(笑)
つくね…なんかかわゆし(笑)



葛の葉 様

狼は基本的には人を襲うことは少ないようです。
江戸時代は狂犬病が流行し、野良犬や狼が狂犬病で凶暴化して人を襲ったらしいです。
「北越雪譜」のむごい話に出てくる狼も、あるいはこの病気にかかっていたのかも。
ヨーロッパでは古代から人狼の話がありますし、18世紀のフランスで100人以上もの人を襲って騒がれた「ジェヴォーダンの獣」を狼だとする説が広まって、狼は人を襲うと考えられたかもしれませんね。
ヨーロッパや中央アジアのように放牧をする民族にとっては、狼は敵。一方、農耕民族である日本では、畑を荒らす動物を駆除してくれる味方。ヨーロッパで狼が悪者扱いされるのは、このあたりに原因があるのかもしれません。赤頭巾ちゃんも狼が完全に悪者ですもんね。


c.mama様

「ウルフガイ」…。なんか長そうなんで挑戦したことが無いのですが
そういえばそんな作品群がありましたね。
面白いんだろうけど、なかなか手を出す決心がつかないかも。
どうもこうどんな形にせよ完結してないと安心して読めなくて(笑)
「幻魔大戦」も同様に果てしない感じで、手をつけるのをためらいます(笑)
作家のライフワークみたいにして書かれると、読み手も困りますよね。

Posted by nbm at 2007年11月30日 10:59
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