2010年02月15日

ぽんぽん船の空想科学

昨日はバレンタイン・デーでしたわね。
うちでは、チョコの代わりに、あずきを煮ておしるこです。昨日はおしるこで、今朝はあんバタパン。チョコレートは義母からもらっていたし。それに、ダンナさんの仕事のパートナーの子供たちが、手作りクッキーを焼いて持ってきてくれました。まだ、お話しもできないようなちっちゃな女の子から、愛の告白です(笑)何言ってるか全然わからんけど、かわいい!「いっしょうけんめい、つくったの!」って、気持ちは伝わってきましたよ。

さて、遅ればせながら、『崖の上のポニョ』を観てみた。先日テレビ放映されたものを録画しておいたので。
あまのじゃくな私は、ジブリ作品は特に好きじゃないんだけど。いちばん好きなのは『となりのトトロ』。もうひとつ挙げると『風の谷のナウシカ』なんだけど、『ナウシカ』は何度観ても途中で寝ちゃって、ロクに最後まで観たことがない(苦笑)あとは『もののけ姫』かなぁ。
ジブリ作品の嫌いなところは、声優さんをあまりメインで使わないこと。聴いてると、せっかくの絵が台無しって感じがする。これがいいって人もいるんだろうけど、バカみたいに深夜アニメを観ていると、声優さんの特殊な声質やテクニックに慣れてしまっているから、たどたどしいジブリ作品は聴いていてイライラすることが多い。いわゆる俳優さんは(俳優さんでさえない人も採用されるけど)、声の高低というか、抑揚の幅が極端に狭く、それが耳について違和感になる。
『崖の上のポニョ』では、子役二人はよかった。意外とイケたのが山口智子さん。あとは吉行和子さんが流石だった。
ということで、作品自体については特に何もなし。ポニョの本当の名前がブリュンヒルデだったり、深読みしようと思えば、いくらでもできるんだけれども、あえてしないってことで。しかし、ラストはもうちょっとなんとかならんかったのか。尻切れトンボにもほどがある。

ひとつ気になったのは、宗介くんが乗っていたボートの機構。「あれはどうなってんだ?」とダンナさんに尋ねると、「プランジャー・ポンプとか、ダイアフラムみたいなものかな。現実としてはありえないけど」との答え。よけいわからんが、プランジャー?ダイアフラム??なぁに、それ???

アニメでのボートは、船尾に2本の金属の管が出ていて、それが船の中央にある円盤状のものまで繋がっていた。管から水を吸い込みそれを円盤状の金属の中に入れて、下からろうそくの火で温める。それがまた管を通って船尾へ排出される。温まった水が排出されるときのエネルギーで推進力を得るというようなイメージ。円盤部分がポッペンのようにポッコンポッコン膨らんだりしぼんだりする。

調べてみると、ブリキでできた”ぽんぽん船”と呼ばれるおもちゃがあったのだそうで、宗介のボートもこの”ぽんぽん船”を魔法で大きくしたものでしたね。
ぽんぽん船の仕組みは
@パイプ内の水が熱せられて蒸気になり、体積は一気に増えるので、パイプ内の水が水蒸気とともに水中に噴出。
A パイプ内の水が噴出するとき、パイプ内が負の圧力となって水の吸入が起きる。
Bこの過程がくり返されて、船は前進。
と、こんな感じらしい。
この、水や蒸気が行ったり来たりする運動を”自励振動”と呼ぶらしいのだけれども、これがぽんぽん船の肝。

本当に人が乗れるぽんぽん船が作れるのかと思ったら、実験しているアホな人を見つけた。
中京テレビが番組でそんな企画をやったらしい。以下は、そのときの平田允さんという元大阪教育センターの方の研究による実験。
自励振動は管の内径が5mm以下でないと安定しないらしく、管を太くすれば水の出入りに周期性がなくなってしまうらしい。
加熱と冷却のバランスは管の長さによるので、管の長さにも限界があるようだ。70cmを越えると、やはり安定しなくなる。途中、水冷による冷却装置をつけると安定するらしい。他にも、逆止弁をつけたりと、様々な工夫が必要なようだ。
60kgの人間を乗せることを想定して、19mmのアルミ管15本と5台のバーナーで作り、人が歩くほどの速さでなんとか動いたという。

やっぱり、ダンナさんの読み通り、ぽんぽん船をそのままただ大きくしただけではちゃんと動かないようです。
ファンタジーなんだから、夢があるお話で、それはそれでいいんだけど。
今回は、あの船のしくみが気になったので、ちょっと調べてみただけです。

そういえば、ちょうど、宮崎駿さんと養老孟司さんとの新春対談が再放送されていて、それが面白かった。
たとえば、宮崎駿さんが作った保育園の話。養老天命反転地みたいに、わざとでこぼこな床とか、階段とか、高い縁側とか。こどもの身体感覚を養うための作りで、一見危険なようだけれども、不思議と落っこちたりしてケガする子供はいないのだそうですよ。
隣に老人施設を作る構想もあるそうですけど、それを『崖の上のポニョ』の中では実現していたわけですね。確かに、老人と子供の双方によい刺激を生む空間になりそうだ。
一方の養老さんは、昆虫バカで知られてますが、子供たちと昆虫採集をするイベントでも、「子供たちには何も教えない」ことを基本にしているそうです。そりゃそうだ。教えちゃったら、自分で考えないもんね。ショートカットで結果だけを求める傾向にある子供たちには、とても大事なことだと思いました。
宮崎さんの話で、地方出身のアニメーターは自分の景色を持っているという話がありました。夕日を描かせても、森を描かせても、その人の育った土地の景色を描くのだそうです。だから逆に、「都会育ちの人は自分の夕日を持っていない」と。あぁ、わかる気がします。私は埼玉の田園地帯で育ちましたけど、さすがに地平線や海に沈む夕日というのは知らないもんな。田舎育ちだけど、ドラマティックな景色にはあまり恵まれてきませんでした。そういうのが絵に出るんだろうねぇ。
posted by nbm at 12:16| Comment(2) | TrackBack(0) | コミック・アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アハ、私もジブリ作品はいまいち、、、もっとも、アニメそのものをあまり見ないのです。でも「ルパン3世」は好きですね。

「ポンポン船」で思い出したのですが、その昔、まだnbmさんがお生まれになっていない頃、桂小金治主演のドラマ「ポンポン大将」と言うのがありました。
はっきりと覚えては居ませんが、孤児を育てていたポンポン船(?)の船長さん、と言う程度の記憶です。
この「ポンポン船」はどんな原理で走っていたのでしょうね?
Posted by 葛の葉 at 2010年02月16日 19:15
葛の葉 様

先日、『ルパン三世』の長編アニメがテレビ放映されていたと思います。
私は栗貫が吹き替えをやるようになってからは観ていませんが。
『ルパン三世』でも昔の作品は、私も好きです。
特に、グリーンのジャケットを着たルパンがね。
あの頃は渋かった…。

「ポンポン船」というのは、おもちゃのぽんぽん船とはちょっと違って
焼玉機関と呼ばれるエンジンを積んだ船ではないでしょうか。
おもちゃよりも大掛かりで、ボイラーほど大げさでない感じ。
エンジンの機構上、リズミカルな「ポンポン」という音がするのだそうですよ。
おもちゃのぽんぽん船も、基本的には蒸気で動いているようなものなので
それが発展して蒸気船などになったと考えれば
実用的といえなくもないのかもしれませんね。
いずれにしても、熱エネルギーを動力に変換しているってことですよね。
そう考えたら、基本は今も変わらないのかな?
Posted by nbm at 2010年02月17日 00:35
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