2013年07月27日

くだらない成分注入 その2

最近観た映画DVDの感想をまとめておきましょう。
まだあるけど、とりあえず3本分。

『ディスコード』
(2012)
二人姉妹の母親が亡くなり、既に実家に居た姉が家を出た妹を呼び寄せることから始まるホラー。そして、家にいたはずの姉が失踪。姉に変わって姉の娘の面倒を見ていた従姉妹まで失踪……妹がひとりで”家”と対峙していく破目に。
「そっちに行くんかーい!」とツッコミを入れたくなる展開で、細かい疑問は数々あれど、よしとしましょうと許してあげたくなる。
ストリートビューに映りこんだメッセンジャーの雰囲気が、映像化された際の『リング』の呪いのビデオの中の人みたいに不気味でよい。
脇役がよい。まず、霊能力を持つ同級生。演じるは、ヘイリー・ハドソン。『シックスセンス』でベッドの下から出てくるミーシャ・バートンみたいなメイクだけど。全編で唯一知っている俳優は、刑事役のキャスパー・ヴァン・ディーンのみ。彼は、『スターシップ・トゥルーパーズ』俳優という印象で、そこからなかなか脱却できてないような。しかし、刑事さん、しっかりせいや!
全体的には70年代のホラーのような陰鬱な感じで、個人的には非常に好ましい。アメリカ産の映画とは思えない(←褒め言葉)。このセンスで作ってくれるなら、監督のニコラス・マッカーシーの次作に期待。

『トロール・ハンター』(2010)
ノルウェーが舞台の作品。トロールとは、北欧では誰もが知る伝説の妖精。熊の密猟者についてドキュメンタリーを製作していた学生たちが、怪しげな男を張り込んで追跡していたら、偶然トロールに遭遇してしまい……というフェイク・ドキュメンタリー。
怪しげな男の正体は、”トロール・ハンター”で、秘密裏にトロール退治をしてノルウェー全土を回っているということで、熊の密猟よりもビッグなネタを掴んだ学生たちは、同行させてもらうわけなのだけど。”トロール・ハンター”側も、仕事に疲れて、本来は隠さなければいけない自分の仕事を、この際だからバラしてしまえとばかりに学生たちを連れ歩く。
一番の疑問は、「トロールがキリスト教信者を嗅ぎ分けて狙う」ということ。なんぞ、それ?想像するに、キリスト教を北欧の土着信仰と相容れない存在として捉えていることくらいはわかるのだけど、「吸血鬼は十字架やニンニクが苦手」というのと同じくらい浸透している常識(?)らしいのが面白い。
トロールを探して、ノルウェー国内を転戦するので、ちょっとしたロードムービーみたいだ。ノルウェーの景色なんて、あまり観ることがないので、それだけでも面白い。
先日、あるテレビ番組で、「冬でも川で泳ぐ」というノルウェー人の学生たちを取材していたのだけど、彼らの行動とこの『トロール・ハンター』とで、ノルウェー人の気質というのが漠然とだけど伝わってきたような気がする。
映画の最後で、首相が出てくるが、この方は本物。トロールの存在を信じているノルウェーの人たちにとっては、首相が出てきたりなんかしちゃって、余計に真実味が増してしまうという寸法なんだろう。
トロールって、人形なんかのせいか、小さいものかとばかり思い込んでいた。巨人だったのよね。今、巨人流行りだし(←『進撃の巨人』のせい)、人間がデカい生物と原始的に戦う姿というのは、なかなかに面白かった。

『30デイズ・ナイト』(2007)
サム・ライミが製作に加わっているということで、主演のジョシュ・ハートネットは好きな俳優さんだし、観てみた。スティーヴ・ナイルズの同名コミックを映画化した作品。
舞台は、北米最北端の地、アラスカ州バロウ。30日間も太陽が昇らない極夜がやってくる。極夜の間は飛行機も飛ばなくなり、外部と隔絶され雪と闇に閉ざされた町。そこを狙ったのが、吸血鬼集団。日が昇らず、町に閉じ込められた人々を思う存分狩ってゆく。
実際の極夜は、2ヶ月以上あるらしい。白夜はまだ耐えられる気がするけど、そんなに長い間暗いままってのは、精神的にかなり負の影響があるような気がするな。
筋としては、閉鎖空間で吸血鬼という部分以外は、特筆すべきところはなし。閉鎖空間といえば、普通はゾンビなんだけど。
サム・ライミが関わっているにしては、おちゃめなシーンが少ない。真面目か!
一番印象に残ったシーンは、町ごと吸血鬼に襲われているのを俯瞰で撮っているシーン。そこここで白い雪を血が赤く染めていく。これは、あるようでなかったね。
現代ものとして、変にリアリティがあったのは、隠れ家で息を潜めて潜伏している仲間に、認知症のおじいちゃんが混ざっていること。静かにしててって言ったって無理だし、「家に帰る!」って反応は当たり前だよね。あれはどうにもできんわな。我が父も認知症だったから、ハラハラしながらも必死で父を守ろうとする息子の気持ちが痛いほどわかる。
斧で吸血鬼の首を切り落とす場面がけっこう出てくるけど、なかなかにリアル。つながってる部分が少し残っちゃったりして。鋭利な刃物でスッパリというのとは違うから、何回か振り下ろしても無理やってんというのは正しい気がする。
あと、変にリアルだったのは、吸血鬼が美しくないこと(笑)吸血鬼を耽美的に描く作品も多いからね。だけど、吸血鬼の頭領ぐらいは、もうちょっと凄みの効いたキャスティングがほしかったところ。例えばウド・キアあたりとか。ちょっと軽かったな。
冷静に考えてみると、吸血鬼が長いこと生きているのだとしたら、あんなに優良な狩り場を今まで見逃してたのかねぇ、と。最後は証拠隠滅のために火を放ってしまうけど、私だったら、復旧が簡単なくらいなやり方にとどめておくわ。で、人間がある程度戻ったら、また襲わせていただく。
血を吸われた者が、必ずしも吸血鬼化してないように見えたのだけど。吸った相手が全部吸血鬼になって仲間になってたら、どんどん大所帯になって大変じゃんね。その辺の選択がようわからん。
posted by nbm at 11:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私もゾンビや吸血鬼問題に疑問がありました
彼らが増殖して捕食する対象がいなくなったら!
どーなるんでしょーか?

まあ、人類においても
未知の病原菌が感染拡大して
生存を脅かすかもしれないという問題にも通じますがね

こんど
ブラピのワールドウォーZっていう
ゾンビ映画?を見る予定ですぅ
Posted by プリュム at 2013年07月27日 20:13
プリュム 様

ゾンビの場合は、捕食しなくても存在し続けるかもしれませんが
吸血鬼は、血を供給してくれる人間がいなくなると
困るかもしれませんよね。
ゾンビは自らの意思がないままに増殖していきますが
吸血鬼は意思があるわけですし
勢力を広げすぎてもよろしくないということに気づくでしょうね。

病原菌のパンデミックは恐ろしい問題ですよね。

『ワールド・ウォーZ』は面白そうです。
予告編だけでも、人がゴミのようだ……
Posted by nbm at 2013年07月28日 00:30
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